【ワシントン/米国 6日 AFP】米上院は5日、イラクへの米軍増派に反対する決議案の審議および採決の動議に共和党が反対し、採決が阻止された。

■採決阻止の結果は民主党に打撃となった

 反対決議案は、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領が新イラク戦略で示した、米軍2万1500人の増派に反対するもので、共和党ジョン・ウォーナー(John Warner)前軍事委員長と民主党カール・レビン(Carl Levin)軍事委員長が共同で超党派の法案として提出した。

 定数100人の米上院の採決動議には60人の賛成が必要だが、5日の投票では賛成49、反対47で、採決に入るために必要な60票を獲得できなかった。

 米軍増派に関する審議に時間的な制約を設ける動きがあるため、増派反対派は早期採決を狙ったが、この投票結果は、民主党に打撃となった。

■増派に賛成反対両陣営からの更なる決議案の提出で不透明な先行

 上院ではイラク新戦略をめぐり、大統領の指揮権限を制限しようとするものや、逆に戦略実行における大統領の自由裁量権を拡大しようとするものなど、別の決議案も提出されており、ウォーナー氏ら増派反対派の決議案の行方は不透明だ。

 院外交問題委員会の民主党委員長ジョー・バイデン(Joe Biden)議員は、ブッシュ大統領の新戦略を批判している増派反対派のメッセージは「内戦のまっただ中に米国人をこれ以上、送るな」ということだと述べた。

 一方、大統領支持派は、増派反対決議案は「イラクに駐留する兵士の士気をそぐ」と強く非難している。

 なお、上院の決議案は可決された場合でも法的拘束力は持たない。

写真は5日の上院で言葉を交わす共和党ウォーナー議員(右、バージニア州選出)と民主党レビン議員(ミシガン州選出)。