<サッカー セリエA>社会問題化する中で暴動で死亡した警察官の葬儀が営まれる - イタリア
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【ローマ/イタリア 5日 AFP】2日に行われたサッカー、イタリア・セリエA・第22節のカターニア(Catania)vsパレルモ(US Citta di Palermo)戦の暴動で、サポーターが投げた小型爆弾が直撃し死亡した警察官のフィリッポ・ラチティ(Filippo Raciti)さんの葬儀が営まれ、政府関係者など約千人が参列し、葬儀場となったカターニア大聖堂(Catania Cathedral)の外には数千人が弔問に訪れるなど事態の深刻さを窺わせた。
■マタルレーゼ会長は事態の早期正常化を主張
この事件を受けてイタリアでは、プロアマ問わず事件後に開催される予定だった全てのサッカーの試合が中止され、既に9日から11日に行われるセリエAとセリエBの次戦、7日に予定されていたイタリア代表の親善試合の中止が決定しているが、全国紙レプブリカ(La Repubblica)のインタビューに応じたイタリアサッカー連盟(Italian Football Federation、FIGC)のアントニオ・マタルレーゼ(Antonio Matarrese)会長は「事件は不幸にもサッカー界における暴力とそれを制御しきれない現実を如実に物語っているが、我々が最も優先すべきはサッカーをストップしてはならないということだ。サッカーは一つの産業であり、この世に工場を閉鎖していつ再開するかも分からないまま成り立つ産業が存在するのだろうか?この事件には大きなショックを受けているが、それでも試合は断固として続けていかなければならない」と語り、一刻も早く事態の正常化すべきとの見解を述べた。
■スポーツ・文部科学相やパンカリ代表は時間を要すると主張
会長の意見に対し葬儀に参列したジョヴァンナ・メランドリ(Giovanna Melandri)スポーツ・文部科学相は、フーリガン対策の「重要な法案」が間もなく導入されるとしているが、5日に召集される緊急対策会議でも具体的な再開の日程が決定されるかは未定であると述べ、また、メランドリ大臣と共に会議に出席するイタリアサッカー連盟のルカ・パンカリ(Luca Pancalli)代表は「長期的な見通しに基づいた対策が必要であり、1週間や10日で事態を正常化するのは難しい。」と語り、再開の決定には時間がかかる可能性があることを示唆している。
■ローマ法王は公式見解を発表
またこの事件に関してはローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)が「法令を順守し、社会忠義心の向上に勤め、団結心を持って全て人が断固とした決意で行動することを望む」との公式見解を発表するなど大きな社会問題として注目を集めている。
写真は、イタリア国旗に覆われて運ばれるラチティさんの棺。(c)AFP/MARCELLO PATERNOSTRO