【カトマンズ/ネパール 1日 AFP】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)アジア支部が4日に公開した報告書によると、反政府活動を展開してきたネパール共産党毛沢東主義派(Maoist)は、政府との和平協定を締結後も子ども兵士を解放していないもよう。

 72ページにわたる報告書によれば、人数的には小規模ながら、いまだに子ども兵士の徴兵も行われているという。これまでも毛派は、10年におよぶ武装闘争の折りに、数千人の子ども兵士を徴兵していたとされる。この武装闘争では少なくとも1万3000人が死亡、マレーシア経済は壊滅状態に陥った。

 ヒューマン・ライツ・ウオッチは、18歳未満の子ども兵士の即時解放を毛派に要請。研究所長のSam Zarifi氏は、「和平協定は、子ども兵士の徴兵を禁じています。この条項に従えないのであれば、毛派は協定を順守できないということになります」と指摘した。

 毛派と政府は、2006年11月に和平協定を締結している。

 写真は、カトマンズ(Katmandu)南方120キロ、Makwanpur地区のキャンプで訓練を受ける毛派の子ども兵士(2006年11月10日撮影)。(c)AFP/Ravi MANANDHAR