【ニューヨーク/米国 1日 AFP】英国人カリスマ・シェフ、ゴードン・ラムゼイ(Gordon Ramsay)氏は1月31日、ニューヨークで最も影響力のあるレストラン批評家とされるフランク・ブルーニ(Frank Bruni)氏から、ラムゼイ氏が前年11月に同地にオープンしたレストランに対して「厳しい」評価を下された。

■かなりの「酷評」、与えられたのは2つ星

 ニューヨークタイムズ(New York Times)でレストラン批評を担当しているブルーニ氏は、その評価1つでレストランの将来が左右されると言われるほどの絶大な影響力を誇る。そのブルーニ氏が、マンハッタン(Manhattan)のど真ん中に建つ「ロンドン・ホテル(London Hotel)」に開店したラムゼイ氏の米国1号店に下した評価は、最高4つ星の評価のうち、星2つだけだった。

 その内容は「酷評」ともいえるもので、「威勢のよさでマンハッタンの注目を集めようとしていたようだが、ふたを開けてみれば、(レストランの実態は)ごく陳腐なものだった」と言い放つ。

 また、「インスピレーションに欠け、素材も簡単に言い当てられる。総じて感動に欠ける内容だ。客の気を引くのはただ1つ、ドアに赤文字で書かれた「出口」の表記ばかりだろう」と辛口の評価は続いた。

The F-Word」や 「Hell’s Kitchen」など、米英のテレビ番組で毒舌の限りを尽くしてきたラムゼイ氏が、今回は自身がその憂き目にあう結果となったようだ。

■ラムゼイ氏も「毒舌で応戦」

 一方でラムゼイ氏は、ロンドンの店舗のスタッフらに対し、ブルーニ氏に「注意」するよう呼びかけている。
 また、英紙「オブザーバー(Observer)」の取材では、「ブルーニの写真をつけたキーホルダーをホテルの支配人に渡した。今度はブルーニの顔をプリントした枕カバーでも作ろうかと思っている」と皮肉った。

 写真はオランダ・アムステルダム(Amsterdam)で開店準備の際のラムゼイ(2006年11月13日撮影)。(c)AFP/RICK NEDERSTIGT