【マイアミガーデンズ/米国 30日 AFP】NFL、2月4日に開催される第41回スーパーボウル(Super Bowl XLI)、シカゴ・ベアーズ(Chicago Bears)vsインディアナポリス・コルツ(Indianapolis Colts)を控え、メディアデーが開催地ドルフィンスタジアム(Dolphin Stadium)で開催され、出場両チームの選手のコメントを求めて多くの報道陣が詰め掛けた。中でも注目を集めたのは、スーパーボウル初出場となるAFC王者コルツのQBペイトン・マニング(Peyton Manning)だった。

■マイアミ到着後、チームメイトと夕食を共にした事を明かす

 1997年の第31回スーパーボウルを制したグリーンベイ・パッカーズ(Green Bay Packers)のQBブレット・ファーヴ(Brett Favre)に次ぐ歴代2位となる157試合連続先発出場が予定されているマニングは、「過去にスーパーボウルへ出場した選手達からは普段通りを心がけるようにとアドバイスされた。それが今週の僕の目標だ。僕はいつも練習を試合と同様に捉えている。大事な一戦で飲み込まれずに済む為にもそうする事が重要だ」と話した。

 また、マニングはマイアミに到着後すぐにオフェンシブラインの選手たちと夕食に出かけ、食事をご馳走した事を明かし「ここ(ドルフィンスタジアム)に用意されたロッカーが、インディアナポリスのロッカーの配置と同じで、五人の中央だったのは偶然ではない。僕は彼らの中心にいたいし、彼らも僕をしっかりプロテクトしてくれる」と語った。

■ベアーズのディフェンスをビデオで研究

 コルツは今季NFL最少の15サックしか許していないが「この2週間はベアーズのフィルムを研究してきた。ディフェンスをいくつか見終わったところだけど、タフな戦いになりそうだよ」とマニングはベアーズの守備陣を警戒した。

■フットボール一家に生まれたマニング

 マニングはクォーターバックになるべくして生まれてきた。父親は同じくQBとしてニューオーリンズ・セインツ(New Orleans Saints)やヒューストン・オイラーズ(Houston Oilers、現テネシー・タイタンズ(Tennessee Titans))、ミネソタ・バイキングス(Minnesota Vikings)で14年間に渡って活躍したアーチー・マニング(Archie Manning)で、弟は2004年NFLドラフトで1位指名されたニューヨーク・ジャイアンツ(New York Giants)のQBイーライ・マニング(Eli Manning)。「父は僕らを自分と同じスポーツ選手にしようとはしなかった。多くの両親はそれを望み、必ずしも良い結果を生まない。父は僕の学生時代のどのコーチよりもフットボールに詳しかったけど、決して彼等にプレーについて話す事はなかった。スタンドで息子の試合を観戦する普通の親だった」とマニングは回想する。

■「スーパーボウル優勝が個人的使命ではない」と語るマニング

 1998年のNFLデビュー以来、プロボウル出場7回、NFL史上初のデビューから9年連続シーズン3000パッシングヤード以上獲得など輝かしい個人成績を残してきたマニングだが、スーパーボウルで優勝していないなど大舞台に弱いと言った周囲からの非難に飽き飽きしている。

 決戦の地マイアミ入りしてから初めてメディアの前で口を開いたマニングは、「スーパーボウル優勝が個人的使命ではない。今はまだキャリアの中盤だと感じているし、毎年が勉強で日々成長している。キャリアの後半が始まったところだ」と語った。また、懸念されていたAFC決勝で負傷した右手親指に関しては完治したと加えた。

■今回がスーパーボウル初出場

 マニングにとっては今回がスーパーボウル初出場となるが、ライブ観戦は初めてではない。ニューオーリンズで生まれ育ったマニングは、13歳の時に地元ルイジアナ・スーパードーム(Louisiana Superdome)で開催された1990年の第24回スーパーボウルを家族と共に観戦した。また、1997年の第31回スーパーボウルも現地で観戦している。「(スーパーボウルには)もちろんもっと早く出場したかった。プレーオフで何度かチャンスもあったが、実現しなかった。チャンスが巡ってきたら最大限に活かす。今年そのチャンスを手にした。それがいつもそこにあるとは思わないことだ」。

 写真は、会見に臨むマニング。(c)AFP/Getty Images Scott Halleran