【北京/中国 30日 AFP】ジェームズ・ボンド(James Bond)映画「007/カジノ・ロワイヤル(007/Casino Royale)」の中国プレミア試写会が、一般公開を翌日に控えた29日、首都北京で開催された。45年の歴史を持つ同シリーズが中国でプレミアを迎えるのは初のこと。

■前代未聞の公開規模

 同作品は、外国映画としては史上最高の1000館以上の劇場で公開される。監督のマーティン・キャンベル(Martin Campbell)は記者にこう語った「21作が製作されてきたボンド映画の歴史で、この作品が中国で初めて公開される一作となったことがとても重要な意味を持つのは明らかです」。

■中国ロケのボンド映画も?

 監督は又、この作品がもし成功を収めれば、未来のボンド映画が中国で撮影され、ボンドガールに中国人女優が起用される、ということもありえなくはないと述べた。

 6代目ボンドを演じる主演俳優ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)は、中国映画の大ファンで、コン・リー(Gong Li)やチャン・ツィイー(Ziyi Zhang)といった人気女優と是非共演してみたいと語った。

■海賊版DVDに心を痛める関係者

 「カジノ・ロワイヤル」は既に007映画史上最高の興行収入をマークしている。

 プレミアの前に北京の街に買い物に出かけたクレイグとキャンベル監督は、マーケットで同映画の海賊版DVDを見つけ、残念だったと話した。「もちろん収入を失いたくはないですよ。これだけの時間を費やしてオリジナリティがあり、高品質の映画を作ってきたのに、それが低級な海賊版DVDなどにされているのを見るのは、控えめに言って“がっかり”です」。

 写真は同プレミアに登場した(左から)ダニエル・クレイグ、ボンドガールを演じた女優のエヴァ・グリーン(Eva Green)、マーティン・キャンベル監督。(c)AFP/Frederic J. BROWN