【リヨン/フランス 22日 AFP】サッカー、フランス・リーグ1のオリンピック・リヨン（Olympique Lyon）は、ノルウェー代表のFWヨン・カリュー（John Carew）とのトレードでイングランド・プレミアリーグのアストン・ビラ（Aston Villa）からチェコ代表のFWミラン・バロス（Milan Baros）を獲得した。

　05-06シーズン開幕前にも正式にリヨンからオファーが届いていたが、当時はアストン・ビラを選択したバロスは「18ヶ月前は自分が間違った決断を下すとは思っていなかった。今回の移籍は新たなチャレンジであり、リヨンのために全力を尽くしたい。」と語っている。

　バロスがリバプール（Liverpool）所属時の恩師ジェラール・ウリエ（Gerard Houllier）監督は「バロスはリヨン移籍を望み、我々は前線のてこ入れを望んでいた。彼ほどの選手ならリヨンでも必ず成功を収めるだろう。バロスはとてもアグレッシブなプレーヤーで、これまでにはない何かをチームにもたらすだろう。」と述べている。

■悲願の欧州制覇に向けた補強

　6連覇を目指すリーグ1では第23節を終えて2位に勝ち点14差をつけるなど首位を独走するリヨンだが、フレッジ（Fred）やカリム・ベンゼマ（Karim Benzema）ら前線の選手に故障が相次ぐと得点力不足を露呈し、悲願の欧州チャンピオンズリーグ（Champions league）制覇に向けてFWの補強が急務とされていた。

　また、バロスの獲得に成功したジャン・ミシェル・アウラス（Jean-Michel Aulas）会長は「彼にはここ数年注目していたので獲得できて嬉しいが、現在勝ち残っている4つのコンペティションを全て制するためには更なる補強が必要だ。ウリエ監督はスコットランド・プレミアリーグのグラスゴー・レンジャーズ（Glasgow Rangers）のMFジェレミ・クレマン（Jeremy Clement）の獲得を望んでおり、ハードルは高いが交渉を続けたい。」と語り、更なるチーム強化に動いていることを明らかにしている。

写真は、06サッカーW杯の開幕を控えチェコ代表のフォトセッションに臨むバロス（2006年5月25日撮影）。(c)AFP/MICHAL CIZEK