【ソチ/ロシア 21日 AFP】ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は21日、黒海沿岸のソチ(Sochi)でエネルギー問題について協議したが、合意には至らなかった。

■頻発する欧州への供給停止、ロシアは値上げを擁護

 ロシアが周辺の旧ソ連諸国に対しエネルギー価格を大幅に値上げしたことから、前年1月以来、ベラルーシおよびウクライナを経由する欧州向けエネルギー供給がたびたび停止、欧州側はロシアのエネルギー供給の安定性に対して懐疑的になっている。欧州連合(EU)諸国は天然ガスなどのエネルギー供給の4分の1をロシアに依存しているが、これらのエネルギーは旧ソ連諸国を経由して欧州まで届けられる。

 メルケル首相は会談後、「信頼関係が重要だ」と強調するとともに、「対立を回避し、誤解や失望をしないため」に欧ロ間での対話促進が必要だとの見方を示した。

 一方のプーチン大統領は、エネルギー価格の大幅な値上げを擁護。

 ウクライナ、ベラルーシ経由のエネルギー供給について、「ロシアは提携諸国と協力するにあたり、共通かつ透明性のある規則をつくろうとしている。欧州もこれに注目している」と語ったが、同時に、ロシアは新たな原油や天然ガスの供給ネットワークを構築し、旧ソ連諸国を経由せずに輸出を行うよう一層の努力をするとも述べた。

■対ポーランドの食肉輸入禁止も解決見えず

 欧ロ関係に影を落とすもう1つの問題は、ロシアがポーランドに対して行っている食肉の輸入禁止措置だ。今回の首脳会談に先立ち、解決の糸口が見えたかと思われたが、成果は得られなかった。

 ポーランド側は、禁輸措置が解除されない限り欧ロの対話開始には反対する方針だ。この問題についてメルケル首相が「未解決だ」と述べたのに対し、プーチン首相は、「われわれは合意に達しなければならない」と述べた。

 プーチン大統領はまた、ドイツがEU議長国を務める今後6か月間に、EUとの関係を深めたい意向を表明。「わが国とドイツの友好関係を考慮すれば、ドイツがEU議長国であるという事実は、わが国が他のEU諸国や機関との関係を構築するうえで大きな助けとなるだろう」と語った。

 両首脳は、コソボ自治州の地位問題や、中東和平プロセスの再開、イラン核問題についても協議した。

 写真は会談後に記者会見を行うメルケル首相(手前)とプーチン大統領。(c)AFP/AXEL SCHMIDT