激動の音楽業界を反射するビジネス見本市 MIDEM開幕 - フランス
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【カンヌ/フランス 22日 AFP】世界最大の音楽ビジネス専門の国際見本市、MIDEMが21日に開幕したが、音楽は無料で楽しむべきかどうかをめぐった音楽業界とデジタル技術業界のバトルが続く中の波乱に満ちたスタートとなった。
「今まで無料で楽しめた音楽に、金を払えとは言えない」経済学者、作家、そしてフランソワ・ミッテラン(Francois Mitterand)元大統領のアドバイザーでもあったジャック・アタリ(Jacques Attali)氏は、20日に行われたMidemNet会議で語った。
音楽業界にデジタル時代をもたらしたテクノロジー企業のほとんどが、この考えに賛同している。しかし、海賊版の横行やCD売上高の急落などで窮地に立つレコード業界のメジャーレーベルは、少なくとも当面は反対の立場を取っている。
インディ系レーベルが協力し、世界中で互いのアーティストや音楽を共有することにより、メジャーレーベルへ更なるプレッシャーをかけることになると20日の報道で伝えられた。
この音楽業界の問題は、MIDEMに参加している多くの企業に危機感をもたらしている。音楽業界で最大規模とされるこの5日間のイベントには、世界中から音楽はもちろん、携帯、映像、インターネット関連企業などが参加しており、参加団体は9300に上る。
しかし、一足早く20日からスタートした、新しいテクノロジーを扱う2日間のMidemNet会議で出された言葉はそれほど好意的ではなかった。「音楽業界とデジタル業界の間では、意見の一致や共通する立場をとることも多い。しかし今、我々に重要なのは、利用者の考えを見極めることだ」MidemNetのTed Cohen議長はAFPの取材に対し語った。
主な問題は、レコード業界がデジタル市場に対応するスピードが遅かったことだと業界の専門家は語る。
「我々は自分たちがどの方向に進むべきなのか、しっかりと理解する必要がある」MIDEMのDominique Leguern実行委員長は21日、AFPの取材に対し答えた。「しかし、業界はこの問題解決に、予想以上の時間をかけている」。
悪いニュースだけではない。17日に公開された数字によると、デジタル音楽市場は伸び続けており、2006年の全世界での売上げは前年のおよそ倍である20億ドル(約2425億円)にも達したという。
しかし、CD売上げを含めると、展望はそう明るくはない。「2006年上半期のCD売上げは10%の落ち込み、CD・デジタル音楽合わせても4%の下落だった」国際レコード産業連盟(International Federation of Phonographic Industry、IFPI)の広報担当は語った。
違法なデータ共有に対する訴訟の効果は見られるが、デジタル海賊版は依然として頭痛の種であるとIFPIは伝えている。
MidemNetフォーラムで音楽に詳しい学生に対し行われた調査では、この調査に参加したすべての生徒が「有料のダウンロードを利用するのは、無料の音楽が見つからないときだけだ」と答えている。対象となった生徒の数は少なかったが、この意見が利用者に共通のものであれば、違法なファイル共有サイトからのダウンロードはなくならないであろう。
それでも、今年で41回目を迎えたMIDEMは暗い話題だけではない。アナログからデジタルに移行する音楽業界の中で、音楽ファンには良いニュースもある。
今回参加している多くの音楽、インターネット、携帯、ゲーム企業は、音楽の利用を有料にすることなく歳入を得られる方法を模索するため、広告会社と協力していくようだ。
危機に面している問題は多いが、MIDEMは国際色豊かだ。世界72カ国から企業が参加し、特にデジタルに詳しいアジアの国々からの参加数は年々多くなっている。日本は世界9位の展示規模を誇っており、中国からの参加企業数も今年は同国史上最大で、国の代表者も参加しており、さらにインドからも多くの団体が参加している。初参加となったのはバーレーン、モーリタニア、ガンビアの3カ国。
写真は21日、MIDEMの会場入口にあふれた人々。(c)AFP/STEPHANE DANNA
「今まで無料で楽しめた音楽に、金を払えとは言えない」経済学者、作家、そしてフランソワ・ミッテラン(Francois Mitterand)元大統領のアドバイザーでもあったジャック・アタリ(Jacques Attali)氏は、20日に行われたMidemNet会議で語った。
音楽業界にデジタル時代をもたらしたテクノロジー企業のほとんどが、この考えに賛同している。しかし、海賊版の横行やCD売上高の急落などで窮地に立つレコード業界のメジャーレーベルは、少なくとも当面は反対の立場を取っている。
インディ系レーベルが協力し、世界中で互いのアーティストや音楽を共有することにより、メジャーレーベルへ更なるプレッシャーをかけることになると20日の報道で伝えられた。
この音楽業界の問題は、MIDEMに参加している多くの企業に危機感をもたらしている。音楽業界で最大規模とされるこの5日間のイベントには、世界中から音楽はもちろん、携帯、映像、インターネット関連企業などが参加しており、参加団体は9300に上る。
しかし、一足早く20日からスタートした、新しいテクノロジーを扱う2日間のMidemNet会議で出された言葉はそれほど好意的ではなかった。「音楽業界とデジタル業界の間では、意見の一致や共通する立場をとることも多い。しかし今、我々に重要なのは、利用者の考えを見極めることだ」MidemNetのTed Cohen議長はAFPの取材に対し語った。
主な問題は、レコード業界がデジタル市場に対応するスピードが遅かったことだと業界の専門家は語る。
「我々は自分たちがどの方向に進むべきなのか、しっかりと理解する必要がある」MIDEMのDominique Leguern実行委員長は21日、AFPの取材に対し答えた。「しかし、業界はこの問題解決に、予想以上の時間をかけている」。
悪いニュースだけではない。17日に公開された数字によると、デジタル音楽市場は伸び続けており、2006年の全世界での売上げは前年のおよそ倍である20億ドル(約2425億円)にも達したという。
しかし、CD売上げを含めると、展望はそう明るくはない。「2006年上半期のCD売上げは10%の落ち込み、CD・デジタル音楽合わせても4%の下落だった」国際レコード産業連盟(International Federation of Phonographic Industry、IFPI)の広報担当は語った。
違法なデータ共有に対する訴訟の効果は見られるが、デジタル海賊版は依然として頭痛の種であるとIFPIは伝えている。
MidemNetフォーラムで音楽に詳しい学生に対し行われた調査では、この調査に参加したすべての生徒が「有料のダウンロードを利用するのは、無料の音楽が見つからないときだけだ」と答えている。対象となった生徒の数は少なかったが、この意見が利用者に共通のものであれば、違法なファイル共有サイトからのダウンロードはなくならないであろう。
それでも、今年で41回目を迎えたMIDEMは暗い話題だけではない。アナログからデジタルに移行する音楽業界の中で、音楽ファンには良いニュースもある。
今回参加している多くの音楽、インターネット、携帯、ゲーム企業は、音楽の利用を有料にすることなく歳入を得られる方法を模索するため、広告会社と協力していくようだ。
危機に面している問題は多いが、MIDEMは国際色豊かだ。世界72カ国から企業が参加し、特にデジタルに詳しいアジアの国々からの参加数は年々多くなっている。日本は世界9位の展示規模を誇っており、中国からの参加企業数も今年は同国史上最大で、国の代表者も参加しており、さらにインドからも多くの団体が参加している。初参加となったのはバーレーン、モーリタニア、ガンビアの3カ国。
写真は21日、MIDEMの会場入口にあふれた人々。(c)AFP/STEPHANE DANNA