【ロンドン/英国 20日 AFP】インド人女優、シルパ・シェティ(Shilpa Shetty)に対する人種差別問題で揺れるチャンネル・4(Channel 4)のリアリティ番組「Celebrity Big Brother」で、シェティに対し差別的発言をしたとされるTVタレント、ジェイド・グッディ(Jade Goody)の脱落が決定となったが、論争が沈静化する気配はないようだ。

■「Big Brother」とは

 「Big Brother」とは、一つの家に14人の男女を住ませビデオカメラで24時間監視し、週に一度、出場者の投票で「出て行って欲しい人」を2人選出。その2人のうち視聴者の投票で1人が脱落させられ、14週間後に残った優勝者が多額の賞金を獲得するというもので、各国版が制作され世界中で人気を呼んでいる。25日間に渡る有名人版では、賞金が優勝者の指定したチャリティに寄付される形になっている。

■問題の発端となった出来事

 以前放送された番組内で他の出演者との口論の後、涙を流すシェティの様子が放映され、共演する英国の女性3人がシェティを集団で“いじめた”とされるもの。グッディと共に“いじめた”とされる残りの2人は、昨年11月にミス英国のタイトルを剥奪されたタレントのダニエル・ロイド(Danielle Lloyd) と、アイドルグループ、S Club 7の元メンバーで歌手/女優のJo O’Meara

■問題が表面化した後の周囲の反応

 インド政府は英国政府に対し、この問題に介入することを要求、英国議会も同番組を調査する準備を整えているという。さらにインド国民は、同番組のプロデューサーの肖像を燃やすなどの過激な抗議運動を行なった。

 グッディ脱落が決定する以前から、両者の間には和解に向けた動きがあった。シェティは人種差別はなかったと公言し、グッディとロイドは自分たちの発言に関して、シェティに謝罪を行なった。

 一面でこの問題を取り上げたインド紙は、「同番組および同局関係者らが、シェティが訴えを起こさないよう取り計らったのではないか」と伝えた。The Hindu紙は、ある英国人弁護士の言葉を引用して、「シェティが訴えれば、同番組プロデューサーやチャンネル・4は多額の賠償金を支払うことになるだろう」と報道した。

■グッディ脱落を受けて

 シェティの家族はこの騒動の中、グッディの脱落を「ボリウッド映画に描かれるように、悪に対する善の勝利だ」と喜んでいる。

 「この投票は、単なる脱落者を決めるだけのものではない。シルパとジェイド、善と悪の間で行なわれた投票なんだ」ボリウッド俳優Dale Bhagwagarは語った。「人種差別問題は確かにイギリス人たちの心に訴えた。だからグッディの脱落はあんな大多数で決定したんだ。シルパは同情なんかがなくとも勝てたさ。彼女はとても人気があるんだ。彼女の勝利を確信していたよ」と加えた。

 グッディとシェティは共に、出演者のみの投票で決める脱落候補2人の中に入っており、どちらが実際に脱落するかを決定する視聴者の投票では、82パーセントがグッディに票を入れた。

 19日の新聞では、インドのヒーリングを経験できるようにと、ロンドンのインド観光局がグッディをインドに招待したと報道するものもあった。この招待は英国の主要各紙の広告に掲載されたとIndian Expressは伝えている。

 写真は19日、脱落決定を受けた直後のグッディ。(c)AFP/CHANNEL