【パリ/フランス 6日 AFP】欧州宇宙機関(European Space Agency、ESA)は5日までに、欧州および米国の天文学者らが、爆発した2つの恒星の残がいを探測し、「スーパーノヴァ(supernovae)」について、新しい仮説に基づき再考する可能性があると発表した。

■スーパーノヴァとは

 スーパーノヴァとは、「超新星の爆発」を意味する。質量が大きな恒星が、進化の最終段階で爆発することを指す。爆発後には中性子星(neutron star)やブラックホール(black hole)となる。

 スーパーノヴァには、Type 1aと呼ばれる例外的なものも存在している。これは互いに公転する2つの恒星の爆発によって形成される。

 2つのうち1つはホワイト・ドワーフ(white dwarf)と呼ばれ、相対的に小さく、極度に熱を持った非常に濃密な古い恒星。もう1つは相対的に冷えた星、レッド・ジャイアント(red giant)と呼ばれる。レッド・ジャイアントからホワイト・ドワーフに物質が引き寄せられ、最終的に大規模な核融合を起こし爆発する。

■新たな種類のスーパーノヴァが存在か?

 今回、観測されたスーパーノヴァは、DEM L238とDEM L249と名付けられ、互いに近い銀河で爆発した。天文学者らは爆発後に観測されたX線を調査。

 ESAの発表によると、DEM L238とDEM L249からは高濃度の鉄原子核が観測されており、これは従来型のType 1aの特徴に合致している。しかしX線観測で判明したところでは、従来型よりはるかに高密度で明るいガスが爆発時に放射されているという。

 ここで天文学者らは、新たな種類のスーパーノヴァの存在するという仮説を立てた。新たなスーパーノバはType 1a型から進化したもので、質量の大きなホワイト・ドワーフの影響で恒星進化の過程が圧倒的に早くなっている。

 ESAによると、North Carolina State UniversityKazimierz Borkowski氏は次のように語っている。
「非常に大きく短い生涯を持つ恒星は以前から観測されていた。仮に、そうした星が進化の早い段階で対の星から物質を引き寄せたとき、その進化の速度は促進され、より早く爆発する。現在の仮説では全課程が1億年のうちに終了するとみられており、これはほかのType 1a型スーパーノヴァよりはるかに短い期間となる」

 今回の仮説の根拠となる観測は、ESAのXMM-Newton、および米航空宇宙局(NASA)のチャンドラ X 線軌道天文台から行われた。

 写真は7日にNASAが発表したハッブル望遠鏡が撮影した「渦巻銀河NGC1309」.(c)AFP/NASA/ESA/