【東京 4日 AFP】安倍晋三首相は4日、年頭に当たり官邸で記者会見し、2007年を「美しい国づくり元年」と位置づけ、憲法改正を目指して参院選でも訴えてゆく構えを明らかにした。

 安全保障については「時代に合った安全保障のための法的な基盤を再構築する必要がある」として集団的自衛権行使に容認に向けて必要な法整備を進める考えを示した。

 また社会保障制度については、社会保険庁が信頼を失っている実態を認めたうえで、社会保険庁を6分割し合理化を図る考えを強調。
財源については国庫負担分の引き上げを挙げ、税制改革の議論を進める方針も改めて示した。
経済面では景気回復を家計に広げたいとの考えを示した。

■教育再生は内閣の最重要課題

 一方教育再生については、内閣の最重要課題として改正教育基本法に基づいて必要な法改正を行いたいとの方針を示した。北朝鮮問題については引き続き核放棄を訴え、拉致問題の解決に向けて圧力を強める方針をあらためて強調した。

 2006年9月の就任から徐々に支持率を落としているものの、安倍首相は「就任から100日、美しい国づくりにむけて基礎固めができていると信じている」と述べた。

 安倍首相は1日に発表された年頭所感で、改正手続きを定める国民投票法案の成立を今月25日召集の通常国会で目指す考えを示している。世論調査では大多数が憲法改正に賛成している。

 写真は官邸で4日、記者会見に臨む安倍首相。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI