【バグダッド/イラク 3日 AFP】サダム・フセイン(Saddam Hussein)元大統領の処刑がビデオで隠し撮りされ、インターネットに流出した問題について、イラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は撮影者を厳重に処罰する方針であると、3日、首相筋の複数の高官が明らかにした。

 首相に近いシーア派の議員は、「(マリキ首相は)この調査に関して非常に真剣だ。撮影した者が誰であろうと、厳重に処罰する構えだ」と語った。

 自身が30日の処刑に立ち会ったSami al-Askari第2副首相によると、マリキ首相は3人の高官からなる強力な委員会を構成、携帯電話で撮影をした立会人についての調査を命じた。

 内務省のBrigadier General Abdel Karim Khalaf広報官も調査委員会の発足を認めたが、「隠密に活動しているので、詳細は明らかにできない」と述べた。しかし、 Khalaf広報官も「撮影者は処罰されるだろう」と断言した。

 やはり立会人のひとりだったMunqith al-Faroon検察官は2日、カタールの衛星テレビ、アルジャジーラ(Al-Jazeera)の取材に対し、「携帯電話を持ったまま入室したのは2人だけだ。彼らの名前を述べたくはないが、2人とも政府高官だ」と語った。

 自身、撮影を否定したAskari第2副首相以外で、政府高官のうち処刑に立ち会った者は、Mowaffaq al-Rubaie国家安全保障担当官など一握りだった。Rubaie氏は発言を控えている。

 隠し撮りされたフセイン元大統領処刑の非公式ビデオでは、宗派色をあからさまにして愚弄する立会人たちの態度が明らかになり、国内のスンニ派、シーア派間の緊張状態に油を注ぎ激化させている。さらに、アラブ諸国のフセイン支持派のスンニ派教徒や、各国指導者からも激しい批判が巻き起こっている。

 写真はAFPが31日に入手した隠し撮りのビデオ映像。30日早朝の処刑直前、首に縄を巻かれたフセイン元大統領。(c)AFP/INTERNET/DSK