【香港/中国 2日 AFP】新年初日の営業が開始された2日、26日に発生した台湾南部地震で海底ケーブルが損傷を受けた影響から、インターネット通信に支障が残る香港では、通信当局が危機対応措置をとっている。

 香港の電信管理局(Office of the Telecommunications Authority、OFTA)は、電気通信各社やインターネット・プロバイダーに対し、処理可能な有効容量を毎時間ごとに報告させた。一方、海底ケーブルの修復に向け作業船の派遣が開始した。

■初日は大きな混乱は発生せず

 OFTAのHa Yung-kuen局長代理によると、「クリスマスからの年末年始の連休が終わり。会社や学校が始業する日なので、朝から危機対応システムを稼働して対応に当たった」という。しかし、午前中の早い時間帯までにインターネット利用者からOFTAに入った問い合わせは20件のみで、懸念していたよりも混乱はなかった。プロバイダーらの多くが、接続先を中国本土経由、または衛星経由に変更したためだという。

■依然、香港のインターネット処理能力は通常の70%

 地域周辺のデジタル通信はほとんどが台湾海峡の海底ケーブルを経由しているが、地震から約1週間が経過し、国際電話や携帯電話サービス、ファックス通信などはほぼ正常通りに復旧した。しかし、香港と国際間のデータ送受信に使用されている海底ケーブル7本は1本を除いてすべて断線したため、香港のインターネット処理能力は通常の70%まで落ち込んでいる。

 OFTA局長代理によると、「オペレーター各社は、平日の業務時間内は企業の通信を優先させる方針で、一般ユーザー向けの通信速度は多少遅くなる」とみられる。また企業でも、独自ネットワークを持たずに一般のインターネット・サービスを買い入れている企業は最も大きな打撃を受けるとみられる。

 OFTAでは容量を確保するため、海外の大規模なウェブサイトへのネットサーフィンを控えるよう利用者に呼びかけた。

■早期の回復に向けて、海底ケーブルの修復を急ぐ

 海底ケーブルの修復に向けてはすでに作業船1隻が香港用のケーブル破損の現場へ到着。もう1隻が天候不順で港で待機しているほか、さらに4隻が台湾海峡へ向かっているという。

 「破損した6本のケーブルのうち1本でも先に修復できれば、香港のインターネット容量は1月中旬までに通常レベルに戻るだろう」(Ha局長代理)。そのほかの5本も1月末までには復旧する見込みだ。

 26日に台湾を襲った地震の震度はマグニチュード7.1で、通信障害は台湾から中国、香港、日本、シンガポール、韓国など広範囲で発生し、連鎖的な被害はオーストラリアへも及んだ。

 写真は2日、記者会見で南シナ海の海底ケーブル網とルソン海峡での修復作業について説明するOFTAのHa局長代理。