【クロフォード/米国 1日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領は12月31日、2007年の国民向けメッセージを発表、テロリストと戦い、「自由と統合のイラク」実現へ向けて取り組む方針を示した。

 テキサス(Texas)州クロフォード(Crawford)の農場兼私邸で休暇を過ごしているブッシュ大統領は、「テロとの戦い」と2006年を振り返り、「テロリストと原理主義者らを打ち負かすことが、現代の課題である。我々はためらいなく、自信をもって歴史の要請に答え、自由のために戦う。昨年も米国は、テロとの戦いに取り組み、勝利するという指命を果たし、暴政と絶望に代わるものとして自由を推進した」と述べた。また2007年の展望として、「今年も我々は自由の敵に対する攻撃をゆるめず、我が国の安全保障を発展させ、自由と統合のイラクへ向けて取り組む」と述べた。

 30日にイラクのサダム・フセイン(Saddam Hussein)元大統領は処刑されたが、2003年のイラク侵攻以降、米軍側の死者がこの12月で約3000人に達する中、ブッシュ大統領に対しては、新たな対イラク政策の発表を求める厳しい声が寄せられている。大統領は数週間以内に新たな方針を発表するとみられるが、大統領はイラク駐留米軍の大規模拡大を志向していると目され、米軍撤退を求める国内世論の高まりと相反することが予想される。

 12月31日にもバグダッドで発生した爆発により米兵1人が死亡、12月の米軍の月間死者数は2年以上ぶりに最高の108人に達した。AFPが集計した国防相発表の死者数によると、2003年3月の侵攻以来、12月31日までで米軍兵士2991人が死亡した。フセイン元大統領の処刑で、イラクにおける米軍兵士への攻撃はさらに激化することが予測される。

 写真は31日、クローフォードのブッシュ大統領の農場の入り口付近で、イラクで死亡した米兵の数を示す米国国旗を立てる反イラク戦争活動家、シンディー・シーハン(Cindy Sheehan)さん。シーハンさんは、2004年4月に息子ケージーさんをイラク戦争で亡くし、以後「Camp Casey Peace Institute」を立ち上げ、反戦デモや執筆活動、手紙を送るキャンペーンなど、イラク派兵に反対する運動を続けている。(c)AFP/TIM SLOAN