【9月8日 AFP】2020年夏季五輪の開催地に東京が8日早朝に決定し、多くの日本人が喜びに沸き返った。

 午前5時20分にアルゼンチンのブエノスアイレス(Buenos Aires)からもたらされた結果を聞こうと、早朝に起床した人や一晩中起きていた人がいた。

 7日の午後10時30分から中継を始めたNHKなど、いくつかのテレビ局はこのイベントを生中継した。

 国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)のジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長が決定を読み上げると、歓声と叫び声が沸き上がった。熱狂した人々はお互いに抱き合い、拳を突き上げた。

 発表の瞬間、テレビ番組の司会者とゲストは一瞬言葉を詰まらせ、何人かは涙を流した。また2011年3月の地震、津波と原発事故に見舞われた地域に住む人々に言及した人たちもいた。

 都内の東商ホールでは、ブエノスアイレスでの発表をライブストリーミングし、約1200人が決定の瞬間を見守った。開催が決まると人々はピースサインを掲げ、チアリーダーは互いに抱き合い、「万歳」と叫ぶ人たちも見られた。

 司会者が呼びかけると集まった観衆は一斉にブエノスアイレスに対し「ありがとう」と感謝の言葉を贈った。

 1964年の東京五輪で競技会場として使用された駒沢オリンピック公園(Komozawa Olympic Park)では、開催決定の瞬間、金の紙ふぶきが舞った。

 大騒ぎをする観衆はサインを掲げ、インタビュアーの声をかき消すように「東京、東京」と繰り返し絶叫した。

 2020年の五輪競技から除外される危機に立っているレスリングの女子55キロ級で3大会連続の金メダルを獲得した吉田沙保里(Saori Yoshida)は、東京開催決定のニュースを聞き涙を流したと語った。

「私は全国民が力を合わせて招致できたことに喜びを感じています」と吉田はレポーターに語った。(c)AFP/Shigemi SATO