【5月22日 AFP】全米ゴルフ協会(US Golf AssociationUSGA)とR&A(The Royal and Ancient Golf Association、ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフ・アソシエーション)は21日、2016年シーズンからパッティング時のアンカーリング(体の一部を使って固定する事)を禁止すると発表した。

 4月に行われた第77回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2013)を制したアダム・スコット(Adam Scott)ら、ここ最近のメジャー大会優勝者が使用していたことで、長尺パターに注目が集まっていた。

 2012年11月にUSGAとR&Aは、胸部や腹部など体の一部分でグリップを固定する打ち方の禁止を提言していたが、全米プロゴルフ協会(PGA of America)や選手から反対の声が上がっていた。

 R&Aのピーター・ドーソン(Peter Dawson)最高責任者は、禁止決定の判断について、「ゴルフ界の様々な階層の個人や団体から多種多様な意見を受け、多くの時間をかけてこの件について検討してきた。対立を生むものだと考えてはいるが、検討を重ねた結果、ゴルフにとって正しい判断だと確信している」と説明した。

 アンカーリングしてのパッティングは、1980年代から見られていたが、ここ数年は流行の兆しを見せている。

 第93回全米プロゴルフ選手権(2011 PGA Championship)でキーガン・ブラッドリー(Keegan Bradley)が長尺パターを使用した選手として初のメジャー優勝を飾ると、その後は第141回全英オープン(The 141st Open Championship)でアーニー・エルス(Ernie Els)、第112回全米オープン選手権(2012 US Open Championship)でウェブ・シンプソン(Webb Simpson)が同様のパターを使い、メジャー制覇を遂げた。

 世界ランク1位のタイガー・ウッズ(Tiger Woods)は禁止への支持を公言し、20日には「早急に」変更が適用されるべきとコメントしていた。(c)AFP