【3月3日 AFP】(一部訂正)双極性障害(そううつ病)の傾向がある人は、社会的成功やお金と名声を得ることに対し、そうでない人よりも強い願望をもっている――。こうした調査結果が、英国の臨床心理学の専門誌「British Journal of Clinical Psychology」で2日、発表された。

 双極性障害とは、ヒトの気分や気力、能力などが、通常とは異なるしばしば劇的な変化をみせる脳の障害で、気分の高揚や思考過程が非常に速まること、多弁などの特徴がある。研究者らは、この双極性障害患者27人を含む103人を対象に調査を行った。

 調査対象者は、心に最も強く抱いている人生の目標を調べるために作製されたアンケートへの記入を求められた。このアンケートは、例えば「定期的にテレビ番組に出演する」や「2000万ドル(約19億円)以上を稼ぎ出す」など、自身に起り得るある出来事の実現の可能性を評価するものだという。

 調査を行った米カリフォルニア大学(University of California)のSheri L. Johnson教授によると、調査の結果、双極性障害は成功を重要視する信念に関連していることが明らかになったという。

 さらに同教授は、「今回の調査結果は、うつの人はそうでない人に比べ、より高い目標を設定する傾向があることを示している」と語った。(c)AFP