【5月16日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)は15日、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)の親会社であるシティ・フットボール・グループ(CFG)について、スペイン1部リーグのジローナ(Girona FC)が来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2024-25)に出場するためには、ジローナに対する出資比率を下げなくてはならないと述べた。

 CFGが株式47パーセントを保有するジローナは今季、レアル・マドリード(Real Madrid)と一時リーグ優勝を争う快進撃を見せて4位以上が確定し、来季のチャンピオンズリーグ出場権を手にしている。

 UEFAのクラブ財務管理組織(CFCB)は14日、複数クラブの所有に関するルールの更新を知らせる書簡を関係者に送付した。内容は同一オーナーの2チームが同じ欧州大会に出場することを禁じるもので、過半数株を所有することによる「支配」だけでなく、一つのオーナーが複数クラブに対して「決定的な影響力」を持つケースも適用の対象になるとされた。

 CFGはジローナの過半数株主ではないが、CFCBによると、クラブの株式全体の30パーセント以上を保有している場合などは、「クラブの意思決定において決定的な影響力を行使する能力」に該当する。

 そのため、シティとジローナが来季のチャンピオンズリーグにともに出場するためには、CFGはUEFAが定める6月3日の期限までにジローナの株を一部売却する必要がある。一般的に経済的に好ましくないとされている株式の性急な売却を避けるため、CFCBはUEFAの監督下にある「ブラインド・トラスト(白紙委任信託)」にクラブの株式を移すというオプションを用意しているが、来季限りの一時的な措置となる。

 UEFAのルールに従えない場合は、リーグ戦順位の低い方がヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2024-25)に回ることになり、今回のケースではジローナがヨーローッパリーグ行きになる可能性が高い。(c)AFP