【5月21日 Xinhua News】中国上海市を流れる黄浦江のほとりで16~19日、パリ五輪予選シリーズが世界で初めて開催された。かつて上海国際博覧会(上海万博)が行われた国際都市、上海がまた新たな歴史を刻んだ。

 五輪予選シリーズは、国際オリンピック委員会(IOC)が初めて開催する大会で、BMXフリースタイル、スケートボード、ブレイキン、スポーツクライミングの都市型スポーツ4競技が一つの会場で行われる。第1戦の上海大会に続き6月にはハンガリー・ブダペスト大会が開催される。パリ五輪の出場枠をかけた予選となるだけでなく、市民のスポーツへの関心を高める狙いもある。

 IOCのバッハ会長は上海大会について、新たなオリンピックイベントの「素晴らしい幕開け」だと指摘。大会の新たな見本となったと評価した。

 世界のトップアスリートがしのぎを削る一方で、上海市民や観光客が参加できる「都市スポーツフェスティバル」も同じ会場で同時開催された。音楽コンサート、ストリートダンス、競技体験、アートトイ(フィギュアの一種)や関連グッズの販売などが行われ、会場は若々しい活気に満ちあふれた。

 上海市の人口約2500万人のうち4割以上の市民が日常的にスポーツに親しんでおり、その割合はさらに増加している。フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)中国グランプリ(GP)、テニスの上海マスターズ(ATP1000)、上海マラソンなどはすでに同市の「看板」となり、フィギュアスケートやヨット、乗馬などがさらに同市の魅力を高めている。国際水準のスポーツボランティアも、高い評価を受けている。

 上海市は世界的なスポーツ都市への道を歩んでいる。08年の北京五輪開催から16年の間に、市内にはハイレベルなスポーツ施設や関連の施設が次々と登場し、国際大会を開催できる上海東方体育中心(上海オリエンタルスポーツセンター)だけでなく、黄浦浜江や徐匯(じょかい)浜江など親水スポーツエリアも整備された。市民はいつでもジョギングやボルダリング、スケートボード、ストリートダンス、各種球技などを楽しむことができ、スポーツ自体が同市の最も輝かしい「名刺」の一つとなっている。(c)Xinhua News/AFPBB News