【5月13日 CGTN Japanese】中国のSNSでは最近になり、大学生が暴漢から刃物を奪い取る様子が収められた動画が「彼の勇敢な行為により、流血の惨事が食い止められた」として話題となりました。

 暴漢に立ち向かったのは、河南牧業経済学院の学生の劉昊さんです。劉さんはメーデー連休中の5月3日、飲食店でアルバイトの仕事をしていました。すると午前1時ごろに店内で客同士の口けんかが発生し、さらに互いが揉みあう状態になりました。同行者が止めようとしても事態は悪化する一方で、劉さんは彼らの一挙手一投足を注意深く観察していました。すると争っていた男の一人が、厨房に駆け込んでいきました。いやな予感がした劉さんは、すぐに男の後を追いました。

 男は厨房にあった包丁を取って外に飛び出して来ました。劉さんは「危ない、店内の全員の人の安全にかかわる」と思い、すぐさま駆け寄って自分の体重を利用して、この男を体の下に押さえつけ、左手で包丁を持った男の右手の手首を締め付けて、さらに男の後頭部から回した右手で包丁を奪い取り、男を同僚に引き渡しました。10秒もかからない俊敏な動きでした。

 劉さんは、「包丁を奪い取った後も、心臓がドキドキしていた。包丁が奪い取れてよかった。でなかったら、とんでもないことになったかもしれない」と話しました。

 事件から数日が経ってから、現地を所管する警察署の警察官が、「夏の夜の飲食街で酒が原因の騒ぎを起こさないよう」宣伝するため店を訪れました。店主は警察官に対して、劉さんが対応した一件について話しました。警察は電話で学校に連絡し、劉さんの勇敢な行動を称賛したとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News