【5月2日 CGTN Japanese】4月25日から5月4日まで開催中の北京国際モーターショーでは、主に電気自動車(EV)の新モデルに注目が集まっています。比亜迪(BYD)をはじめとする中国自動車メーカーが新しいEVを発表する中、トヨタ、ホンダ、日産など日本勢も、中国市場に向けた新型EVを披露しました。

 BYDは、今年3月までに市場に投入した新エネルギー車が世界の自動車メーカーで初めて700万台の大台に乗り、中国国内では、EVの覇者として「テスラを超えた」とも評されています。今回の北京モーターショーでは、同社のベストセラー「王朝シリーズ」から、新たなミドルクラスセダン『秦L DM-i』(PHEVモデル)を発表しました。市場部担当の趙金悦さんに話を聞くと、同社の海外市場で最も販売が伸びているのはヨーロッパですが、昨年参入したばかりの日本市場にも大きな期待を寄せているとのこと。現在、日本で販売されている車種の半数がEV、残りがプラグインハイブリッド車(PHEV)であることから、日本市場の潜在力を高く評価しており、同社は、2025年末までに日本で100の販売店を開設する計画があり、現在、51店舗が開業準備中です。また、2025年と2026年に日本市場向けに新型EVをそれぞれ1車種以上発売する予定だということです。

 一方、トヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車など日系メーカーは、中国市場の急速な変化に対応し、新型EVの市場投入を加速しています。特に日産は、このショーで、中国の人工知能(AI)関連企業との協業と、2026年度までに5車種の新エネ車を中国市場に投入する計画を発表しました。

 日産自動車の内田誠社長は、同ショーでのあいさつで、「変化の激しい中国において持続的な成長を果たすため、中国市場向けに最適化させた戦略に取り組んでいく。本日公開したコンセプトカーをベースに開発する新エネ車を皮切りに、競争力の高い多様な新車を投入することで、バランスの取れた商品ラインナップを構築し、同時に中国のお客様一人ひとりにもっとワクワクするモビリティ体験を提供していく」と語りました。

 トヨタ自動車もスポーツ用多目的車(SUV)タイプのEVを含む複数モデルを初披露し、AI分野などで中国インターネットサービス大手の騰訊(テンセント)との提携も発表しました。

 本田技研工業は、中国市場に新たに投入するホンダのEV「燁(イエ)」シリーズを公開し、今年末のシリーズ第1弾の投入と、2027年までの計6車種の発売計画を発表しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News