【5月2日 AFP】ボクシング、WBC世界スーパーライト級タイトルマッチで王者デビン・ヘイニー(Devin Haney、米国)から判定勝ちを収めたライアン・ガルシア(Ryan Garcia、米国)が、試合前に行われた薬物検査で陽性反応を示したことが明らかになった。米スポーツ専門チャンネルESPNが1日、報じた。

 挑戦者のガルシアは先月20日に行われた一戦で3回のダウンを王者から奪い、判定の末ヘイニーに勝利した。しかしながら前日計量ではガルシアが制限を3.2ポンド(約1.45キロ)超過していたため、王座が懸からない状態で試合は行われた。

 ESPNの報じたところによると、ガルシアは試合前日と当日の朝の検査で、禁止薬物オスタリン(Ostarine)の陽性反応を示したという。また同局の記者は、別の禁止薬物である19-ノルアンドロステロン(19-norandrosterone)にも陽性反応を示したと付け加えたが、その結果は「未確認」だという。

 オスタリンは筋肉の減少を防ぎ、除脂肪体重の改善に使用される薬で、乳がん患者の治療に使用される。

 一方でガルシアはこの日遅く、X(旧ツイッター)に「フェイクニュース」と投稿し、不正を否定。「不正行為をしていないのは誰もが知っている。何と言えばいい? 試合前に見つけたのなら、なぜ試合前に公表しなかったのか? なぜ不正行為をした者をリングに上げて、勝った後にこれを発表するのか」とつづった。

 しかしその後の別の投稿では、汚染されたハーブのサプリメントが検査結果の原因だとし、「アシュワガンダの根」と書かれたボトルの写真とともに「残念だ。これを飲むべきではなかった」記している。(c)AFP