【5月2日 AFP】米国務省は1日、ロシアがウクライナ軍に対し化学兵器を使用し、化学兵器禁止条約(CWC)に違反したとの見方を示した。一方、財務省は新たな制裁措置を発表した。

 国務省によると、ロシアが使っているのはクロルピクリンや催涙ガス。米国立衛生研究所(NIH)によればクロルピクリンは兵器としても殺虫剤としても使われ、吸い込むと健康被害をもたらす恐れがある。

 制裁措置は、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領によるウクライナ侵攻を支援しているとみられるロシアや中国などの300社近くの企業が対象。

 制裁によりロシア当局の武器調達を阻害するのが狙い。化学・生物兵器計画に関与している政府機関や企業も対象とされた。

 ジャネット・イエレン(Janet Yellen)財務長官は声明で、「今回の制裁はロシアの軍事産業基盤とその供給網を標的としており、作戦遂行能力を阻害・減退させるものとなるだろう」と語った。(c)AFP