2011年12月14日 09:51 発信地:東京![]()
![]()
糸鋸(いとのこ)で切ってヤスリをかけ、タガネで叩いて立体感をつけ、整形し組み立てる。糸鋸で透かし模様を入れていく「千本透かし」。(c)senken h / photo : 伊奈浩太郎
【12月14日 senken h】すてきなブランドと製品が生まれるには必ず、それを支える職人技やモノ作りの現場がある。そんなファッションブランドのクラフトマンシップに迫る「アトリエのチカラ」。
1枚の地金の板が熟練職人の手を経て少しずつ生命を吹き込まれ、アートの域まで高められて行く。世界的な賞を幾度となく受賞し、世界最高レベルと言わしめる「ミキモト(Mikimoto)」のジュエリー。その核となるのが、東京マイスターを受賞するなど高い評価を受ける、極めて高度な技術を持ったミキモト装身具のクラフトマン。その卓越した技とクリエーティブな感性、決して妥協を許さないモノ作りへの情熱は、100年を越えて脈々と受け継がれてきたものだ。
東京・目黒区にある工場で技を磨く職人の数は20~50代の約90人。気の遠くなる工程を積み重ね、厳しい品質管理体制の中で優れた高品質の製品を作り上げる。量産商品では一部機械による新技法も取り入れるが、量産商品も「逸品」と呼ばれるハイジュエリーも「細工」から先はほとんどが手作業。伝統の技を駆使して作られるミキモトの神髄「逸品」は、平面のデザイン画をもとに板や線の地金を加工し、立体の形を作るところから始まる。糸鋸(いとのこ)で切ってヤスリをかけ、タガネで叩いて立体感をつけ、整形し組み立てる。糸鋸で透かし模様を入れていく「千本透かし」の技法を使うこともあり、ミキモトスタイルの標準的なブローチならこの工程だけで2週間ほど。技術だけでなく感性が問われる難しい作業だ。
また、彫刻と宝石を留める工程では、タガネで地金にミクロの粒を連続して打ち表面を隆起させる「ミル打ち」や、小さくカットされた宝石を隙間なくレール留めする「カリブル留め」、2mm以下のケシ珠をヤスリで削って面を作り、爪を起こしてセットする「ケシ定め」などの伝統技法も使われる。
製品を作る機会が少なくなった伝統技術を伝承するのは楽なことではない。パリでの研修や熟練と若手のマンツーマン体制、「社内マイスター」制度の設置――技を守り抜き、新しい次元の製品を生み出すことに全霊を傾けるミキモトの誇りがここに見える。(c)senken h
【関連情報】
◆特集:senken h 118
◆<ミキモト 公式サイト>
注目のファッション&アート展世界各地で開催されている注目のファッションやアート展をチェックしよう
特集:12/13年秋冬コレクション12/13年秋冬コレクション。NY、ロンドン、ミラノ、パリ、東京の5都市を順に紹介
12/13年秋冬メンズコレクションミラノ、パリで発表された人気ブランドの新作メンズコレクションはこちら
ディレクター 編集後記MODE PRESSディレクター岩田による編集後記はこちら!
MODE PRESS編集部公式ブログMODE PRESS編集スタッフによるオフィシャル・ブログ