【10月18日 MODE PRESS】(更新)「エスパス ルイ・ヴィトン東京」で10月18日から2018年3月11日まで、中国人現代アーティストのヤン・フードン(楊 福東、Yang FuDong)による映像作品『The Coloured Sky: New Women II』(2014年)が展示される。これに先がけ、ヤン・フードン本人が作品への思いを語った。

 中国・北京(Beijing)生まれで現在、上海を拠点に活動するヤン・フードンは、国際的に知られる映像美術家。今回展示される『The Coloured Sky: New Women II』(2014年)は、浜辺を舞台に、時代を感じる水着姿の5人の女性役者が映し出され、シカ、ウマ、ヘビといった動物も登場する映像インスタレーション作品だ。

映像美術家のヤン・フードン #fondationlouisvuitton (2017年10月17日撮影)。(c)MODE PRESS

 1930年代に上海で公開された女優の阮玲玉(Ruan Lingyu)出演の中国映画『New Women』へのオマージュでもあり、人が心の中に持つ女性像を描いたという。イメージしたのは、「幼い少女が昼下がりにベッドに横たわり、キャンディーの包み紙を透かしながら空を見上げる情景。そして、そこにある将来への憧れの感覚」だ。会場にランダムに配置された5つのスクリーンで、異なる内容の動画がそれぞれ同時に上映される。

■カラーにこめた想い

 モノクロ作品を主流に手掛けてきたヤン・フードンには珍しく、映像は人工的な色彩で描かれる。「カラーは純粋でピュアなものを秘める存在。だからこそ、敢えて強烈なタッチを用い、その抽象的な感覚を表現したかった」

18日からエスパス ルイ・ヴィトン東京で開催されるヤン・フードン展の様子 #fondationlouisvuitton (2017年10月17日撮影)。(c)MODE PRESS

 作品には、一貫して「何が真実で、何が偽か、混然一体となって分からない状況が誰にでもある」というメッセージが込められている。映像に登場する半透明のカラープレートは、目に見えない人間の心理や感情、またそれらが互いに浸透し、重なり合うことを表現した。

 真っ暗な道を進んでから入る会場のつくりには、「人は色の変化によって色とりどりのものに目がいく。暗い場所から映像の光が広がる会場に入ったときに、スクリーンのさまざまな色に新たな発見をしてもらう」という意図がある。

 なお本展は、来年3月11日まで東京・表参道にあるエスパス ルイ・ヴィトン東京で開催中。

■問い合わせ先
ルイ・ヴィトン クライアントサービス/0120-00-1854

■展覧会概要
・ヤン・フードン展
会期:2017年10月18日~2018年3月11日
会場: エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所: 東京都渋谷区神宮前 5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7F
時間: 12:00‐20:00
入場料: 無料

■関連情報
・ルイ・ヴィトン 公式HP:jp.louisvuitton.com
・エスパス ルイ・ヴィトン東京 公式HP:www.espacelouisvuittontokyo.com
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