■きれいなドレスを着た人間のクズ

 このコメントは人々の逆鱗に触れた。女優のローズ・マッゴーワン(Rose McGowan)もそのうちの一人だ。米紙ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)によると、彼女は、ワインスタイン氏が不適切な行為をしたとしたが、1997年に和解している。マッゴーワンは9日、「ツイッター(Twitter)」に「ダナ・キャラン、あなたはなんて嘆かわしい人なの。この問題を教唆し手助けするのは道徳上の罪よ。あなたはきれいなドレスを着た人間のクズよ」と投稿した。

 ダナはその後謝罪。レッドカーペットでの発言は文脈を無視して解釈されたもので、「私の気持ちや信念を表したものではない」とした。

「セクシュアルハラスメントは許されることではないし、この事実は、相手が誰であったとしても、しっかりと取り組まなければいけない問題だ」とつづった。「私の発言で気分を害した人、被害にあったことのある方に、心から申し訳なく思っている」

■「ダナ・キャランはもう買わない」

 謝罪文を発表したが、それでもネット上では憤慨し、ダナ・キャランの名前がついた商品の不買運動を呼びかける声が上がった。女優のミア・ファロー(Mia Farrow)は、「ダナ・キャランはもう買わない」とコメント。

 しかしダナは、現在すでに「ダナ キャラン」や「DKNY」のマネジングに関わっていない。両ブランドは2001年に仏高級ブランドグループ「モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)」に、その後2016年アパレルメーカーのG-III(ジー・スリー)に売却された。2015年、自身が手掛けるラグジュアリーライフスタイルブランド「アーバン・ゼン(Urban Zen)」に注力するため、ダナはこれらのグループでの役割をすべて放棄している。(c)AFP