【10月3日 AFP】ついにフォトグラファーたちが立ちあがった。数十億ドル産業であるファッション業界のブランドやインフルエンサーが、フォトグラファーたちが撮ったストリートスナップを使用する際、クレジットを記載せずに使用しているこの「ただ働き」状態の現実にスポットライトが当てられた。

 ニューヨーク(New York)やパリ(Paris)、ミラノ(Milan)で行われるショーに来場するトップセレブや有名ブロガーたちの姿を撮るために現地入りした、40人ものフォトグラファーたちが、無許可で写真を使用しているブランドやインフルエンサーへの抗議の意味を込めて、非公式の組合を立ち上げた。

 ブランドは、大抵の場合、商品をインスタグラム(Instagram)などのSNSで宣伝するために、インフルエンサーやブロガーたちにお金を支払っている。数千万人のフォロワーを持つインフルエンサーたちは、無断で使用している写真のおかげで儲けているのに対し、写真を撮っている側には何も見返りはないのだとフォトグラファーたちは主張する。

伊ミラノ市内で発表された「フェンディ」18年春夏コレクション会場に到着したゲストら(2017年9月21日撮影)。(c)AFP/Marco BERTORELLO

 このきらびやかな世界への足掛かりをつかみたい一心で無給、もしくは微々たる給料で働く人が多いこの業界が、デジタル時代においてどのように機能するのか。

 モデルたち—特にキャットウォークで名をはせようとする若い子たちには、微々たる金額しか支払われていない。「好きなことをやって得られる給料はポケットマネー程度」なのだとパリコレでランウェイを歩いた17歳のモデルがAFPに対し語ってくれた。