【7月26日 AFP】「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」は25日、「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を8億9600万ポンド(約1306億円)で買収したと発表した。

 歌手のビヨンセ(Beyonce)やレディー・ガガ(Lady Gaga)、女優のニコール・キッドマン(Nicole Kidman)、英国のキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)といった多くのセレブを顧客に持つ「ジミー チュウ」は、「マイケル・コース」にとって「理想のパートナー」だと同ブランドは声明で明かした。

「『マイケル・コース・ホールディングス(Michael Kors Holdings)』と『ジミー チュウ(JIMMY CHOO PLC)』の理事会は、現金買収で合意したことを発表でき、大変うれしく思います」

 2014年にロンドン証券取引所にて上場した「ジミー チュウ」は今回、1株2.3ポンド(約335円)、総額8億9600万ポンド(約1306億円)での現金取引となった。

「『マイケル・コース』は『ジミー チュウ』にとって理想のパートナーであり、成長し続ける『ジミー チュウ』を支えられる安定性がある」と声明で発表。「長年、ラグジュアリーファッションブランドとして世界的成長する中で築き上げた経験、インフラや能力を駆使し、『ジミー チュウ』の成長をサポートしていく」

「マイケル・コース」は、ルクセンブルク(Luxembourg)を拠点とする投資会社で「ジミー チュウ」の株、67.66%を所有する主要株主「JABラグジュアリー(JAB Luxury)」から業務を引き継ぐことになる。一方「ジミー チュウ」は引き続き、ピエール・ドゥニ(Pierre Denis)CEOを含む経営陣で業務を遂行する。

 また「マイケル・コース」のCEO兼会長ジョン・D・アイドル(John D. Idol)氏は、「将来的に有意義な成長を『ジミー チュウ』は見せるであろう。この20年、同ブランドが築き上げてきた素晴らしいブランド資産的価値をしっかりと支援していく」と話した。

「『マイケル・コース』と手を組んだことにより、顧客や従業員、株主たちと出資者のために、成長と新しい可能性を求めて次の段階へと進める」と「ジミー チュウ」のピーター・ハーフ(Peter Harf)会長はコメント。

「ジミー チュウ」は20年前、マレーシア出身のジミー・チュウと英国出身のタマラ・メロン(Tamara Mellon)によって創業され、人気テレビドラマシリーズ「セックス・アンド・ザ・シティ(Sex and the City)」などの番組で繰り返し取り上げられたことによって広く知られるようになった。その後、ハンドバッグやレザーグッズ、スカーフやフレグランスといったラグジュアリーファッションブランドへと成長していった。(c)AFP