【7月26日 AFP】ブラジルを象徴するものといえば、「ハワイアナス(Havaianas)」を忘れてはいけない。このブランドのビーチサンダルは、ビーチの雰囲気に魅了された観光客を含め、貧富を問わず、あらゆる人々に愛用されている。しかし今、そのフットウェアはブラジルの陰気な面と結びついてしまった。汚職が世間の注目を浴びているのだ。

 先日、ブラジル人兄弟のジョースリー(Joesley Batista)とウェスリー・バティスタ(Wesley Batista)は、25年にわたる収賄による罰金、32億ドル(約3557億7600万円)を支払うために、世界的規模で食肉加工をビジネスにしている「J&Fグループ(J&F group)」を通して、所有する資産を売却した。「J&F」は、「ハワイアナス」の親会社である「アルパルガタ(Alpargatas)」の持ち株54%を持っていた。それが「イラウサ(Itausa)」、「Cambuhy Investimentos」、「BrasilWarrant」という3つのホールディング会社によって買収されたのだ。

「ハワイアナス」のサクセスストーリーは1962年、戦後のブームの中で突然巻き起こった、国際的なビーチサンダルの人気に乗じたことから始まった。日本の伝統的なわらじにインスピレーションを受けたゴム底のビーチサンダルは、ブラジルやオーストラリア、ニュージーランドなど、様々な場所がその起源を主張している。しかし、その中でも「ハワイアナス」が、ビーチサンダルでもっとも有名なブランドとなった。ブランド名はもう一つの熱帯の行楽地、ハワイのポルトガル語綴りからきている。