【6月19日 MODE PRESS WATCH】アーティストであるトム・サックスと「ナイキ(NIKE)」が、ナイキクラフト マーズヤードシューズを発表した2012年5月から5年を経た今年、ナイキクラフト マーズヤードシューズ2.0が発表される。

■5年越しで実現、進化したシューズ

 NASAの高い専門性を持った科学者と、トム・サックスの交流からインスピレーションを得て、ニューヨーク市のパークアベニューアーモリーで行われた、 “SPACE PROGRAM 2.0 : Mars エキシビション” 向けのハイパフォーマンスエクイプメントとして作られた初代ナイキクラフト マーズヤードシューズ。それから5年、サックスがオリジナルシューズを長期にわたって使用し、素材などを改良して誕生したのが、今回発表となるナイキクラフト マーズヤードシューズを、2.0だ。

 「オリジナルシューズは、摩耗試験、強度試験、折りたたみ試験など、すべての試験に合格していました。それでも実際に使い始めると、期待通りではない点がありました。新しい素材を使ったので、もっと良い結果を期待していたのですが、実際に履いてみないとわからないことがあります」とサックスはコメント。オリジナルシューズで使用したヴェクトランは、一般的なポリエステルよりも強くて軽い素材である一方、使用しすぎるともろくなることがわかった。

■there is no finish line

 サックスは5年間、ナイキのデザイナーと協力しながらシューズのテストを行ない、日常的に使用することでいくつか改良点を見つけ出した。その結果、“人間の可能性を広げるための努力を続け、何事にも終わりはない(there is no finish line)“という、サックスとナイキに共通するデザイン理念が反映されたナイキクラフト マーズヤード 2.0シューズが完成した。

 オリジナルシューズのナイキクラフト マーズヤードを5年余り履き続けてきたサックスは、ナイキのデザイナー達と改良点である耐久性の向上などに取り組んできた。ナイキクラフト マーズヤード 2.0のアッパー素材には、オリジナルシューズに使用したヴェクトランの代わりにトリコットメッシュ素材を使用。これは、より通気性の高い素材で、シューズ内に熱がこもるのを抑えるという特徴がある。シューズを履きやすくする赤いストラップの縫い付けには、四角の中にX字の縫い目を加えたより強固なステッチを採用している。アウトソールは、元々は砂漠のような火星の表面を歩くために突起したSFBのパターンを用いていたが、都会での着用に適するように凹凸を反転させた。また、マーズヤード 2.0には、メッシュと、裸足での着用に最適なコルクの2種類の中敷が付いている。価格は、¥23,760(税込)。

■関連情報
www.nikecraft.com/
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