【5月19日 AFP】「ラルフ ローレン(Ralph Lauren)」は17日、ビューティー業界で有名な、パトリス・ルーヴェ(Patrice Louvet)を社長兼最高経営責任者(CEO)に任命したと発表した。前任者が見解の不一致により退任した約3か月後の決定となった。

「プロクター&ギャンブル(Procter & Gamble 以下、P&G)」のグローバル・ビューティーのグループ・プレジデントを務めた52歳のルーヴェ。今後は、エグゼクティブ・チェアマン兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーである77歳のラルフ・ローレンの直属となり、取締役会にも加わる。「ラルフ ローレン」のニューヨーク(New York)本社は、ルーヴェが7月17日付で社長兼最高経営責任者に就任すると発表した。

 ルーヴェは、アイコニックな米化粧品大手である「P&G」で25年以上もの経験を持つ。グローバルプレステージ事業のプレジデントとして、「グッチ(Gucci)」や「ヒューゴ ボス(Hugo Boss)」を含む23ものファッションブランドを統括していた。

 ベテランデザイナーのラルフ・ローレンは「我々の発展を推し進めるふさわしいパートナーを見つけることは、この数か月間、私の一番の焦点だった。ルーヴェが我々の才能あるチームに加わることに、とても興奮している」とコメント。またルーヴェは「共同作業のスタイルと、ビジネスを変革する経験、そして成果を重視する」ビジネススタイルを持ち、「我々の未来を、より強固なポジションに導くだろう」とローレンは語った。

 ルーヴェは「このブランドは世界中に、とてつもない可能性を秘めている。次なる段階への発展をラルフ・ローレンやチームとともに導いていくことに、これ以上ないほど興奮している」と述べた。

「ラルフ ローレン」は第4半期決算を昨日発表した 。ブランドは今年2月、ステファン・ラーソン(Stefan Larsson)CEOの退任を発表。1年弱の就任だったが、ファストファッションの小売業界においてどのような位置づけをするかについて、ローレンとの見解の不一致があった。

 今年4月、同社は1億4000万ドルの年間コストを削減するため、より費用効果のある計画を発表。適応性のあるEコマースのプラットフォーム設立や、ニューヨーク5番街にある「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」旗艦店の閉店、組織の合理化などを公式に発表した。(c)AFP