【5月18日 AFP】南仏カンヌ(Cannes)で17日、第70回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)が開幕した。例年通り大勢のセレブが出席する一方、動画配信大手の米ネットフリックス(Netflix)をめぐり、波乱のスタートとなった。

 会場に設けられたレッドカーペットには、最高賞パルムドール(Palme d'Or)の審査員を務める米俳優のウィル・スミス(Will Smith)、米女優のジェシカ・チャステイン(Jessica Chastain)、スーザン・サランドン(Susan Sarandon)、ジュリアン・ムーア(Julianne Moore)、中国人女優のファン・ビンビン(Fan Bingbing)ら豪華スターが姿を見せた。

 開会宣言をしたのは、第89回アカデミー賞(Academy Awards)外国語映画賞を受賞したイランのアスガー・ファルハディ(Asghar Farhadi)監督。米俳優ジョニー・デップ(Johnny Depp)の長女で女優のリリーローズ・デップ(Lily-Rose Depp)の横で、「この12日間で今日の人間の在り方について考えさせられる映画を見つけてください。第70回カンヌ国際映画祭にようこそ」と呼び掛けた。

 一方、審査員長を務めるスペインのペドロ・アルモドバル(Pedro Almodovar)監督は、パルムドール受賞作は映画館で公開されるべきだと述べ、自社オリジナル作品のフランス国内での映画館上映を拒否しているネットフリックスに改めてくぎを刺した。

 カンヌ映画祭の主催者は先週、ルールを変更すればネットフリックス作品の出品を事実上禁止できると発表し、同映画祭のコンペティション部門の出品作品は全てフランスの映画館で上映されなければならないと明言した。(c)AFP/Fiachra Gibbons and Katy Lee