【8月25日 MODE PRESS WATCH】スイスのデザインスタジオ「アトリエ オイ(atelier oï)」と日本のクリエイティブユニット「スプレッド(SPREAD)」が、伝統とテクノロジー、異なる性質の和紙を用いて空間を彩るエキシビション「ペーパー ガーデン」を9月1日から、東京・表参道のスパイラルガーデンで開催する。

 建築、インテリア、家具、舞台美術といった多岐に渡る活動でヨーロッパの名だたるブランドや企業とのプロジェクトを手掛けるデザインスタジオ「アトリエ オイ」。日本でも2014年から岐阜県の伝統産業と連携したプロジェクトを行い、そのひとつが1300年にわたり受け継がれる匠の技、ユネスコ無形文化遺産の本美濃紙を用いたシノグラフィー作品「Honminoshi Garden」だ。

 一方、東京で“色とコンセプト”をテーマにグラフィックやパッケージなど広く関わり、デザインで人々の記憶から“スプレッド=広げる”クリエイティブを行うユニット「スプレッド」は、株式会社ニトムズ(Nitoms)と“色を貼る”という新たな発想でテープブランドを開発。和紙を含む3種類の素材と豊富なカラーのテープで空間をクリーションするツール「HARU stuck-on design;」を今春発表した。

 両デザイナーは、今年ミラノサローネで開かれた展覧会「CASA GIFU」にて初コレボレーション。本展ではこれを再構成し、“光”をコンセプトに、日本が誇る伝統技術と工業技術で生まれた「Honminoshi Garden」と「HARU stuck-on design;」の性質の異なる2つの和紙作品を用いて、光の空間を演出する。なお本展にあわせ「アトリエ オイ」が来日し、9月2日にはトークイベントも開催予定だ。

 長い伝統を継承するとともに生活に寄り添い、独自の発展を遂げてきた日本古来の和紙を巡ってスイスと日本の感性が交わり、静謐で幻想的な光と影の空間を体感できる美しい展覧会に、ぜひ足を運んで。

■展覧会概要
・ペーパー ガーデン ― アトリエ オイ アンド スプレッド
会期:9月1日~9月11日
時間:11:00~20:00
会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F)
東京都港区南青山5-6-23
トークイベント:9月2日 18:00~20:00
※入場無料

■関連情報
・スパイラルガーデン 公式HP:www.spiral.co.jp
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