■ケイト・モス―永遠のトップモデル

 ケイトのキャリアのスタートは、フランス人写真家ベッティナ・ランス(Bettina Rheims)の被写体となった14歳の時だった。その痩せこけた姿は賛否両論を巻き起こした。過去には、薬物スキャンダルなど問題もあったが、デビューから20年が経った今もなお強い影響力を持って君臨している。

 英日曜紙「サンデー・タイムズ(Sunday Times)」によると、ケイトは5500万ポンド(約95億円)の総資産を誇る英国で最も裕福なモデルでもあるという。いつ引退しても何不自由なく生活していけるはずだが、当分そのつもりはなさそうだ。

 ケイトが2014年春のキャンペーンモデルを務めたブランドは、「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」、「リュー・ジョー(Liu-Jo)」、「リンメル(Rimmel)」、「Kate Moss for Topshop(ケイト・モス フォー トップショップ)」、「サントロペ(St.Tropez)」、「ケラスターゼ(Kerastase)」、「スチュアート ワイツマン(Stuart Weitzman)」、そして自身のフレグランス「ライラベル(Lilabelle)」。しかもこれだけにとどまらず、昨年から行っている「イレブンパリ(Eleven Paris)」とのコラボレーションも継続するほか、今秋には「デイビッド・ユーマン(David Yurman)」の広告塔に復帰することも決まっている。

 ケイトはもはや、単なるモデルではない。自分の意見や知識をブランド側に提供し、カプセルコレクションも手掛けている。いずれも名前だけを貸しているわけではなく、「ロンシャン(Longchamp)」にしても「トップショップ」にしても、コレクションにケイトなりのテイストを加えて完成させる。ケイトに憧れるファッショニスタたちにとって、そうしたアイテムは喉から手が出るほど欲しいものであり、よってケイトのコレクションはいつも大成功を収めるのだ。