【5月23日 AFP】2011年に酒に酔って人種差別的な発言をし、「クリスチャン ディオール(Christian Dior)」のクリエイティブ・ディレクターを解雇されて以降、表舞台から姿を消していたデザイナーのジョン・ガリアーノ(John Galliano)が、ロシアの大手コスメチェーンブランド「レトワール(L'Etoile)」のクリエイティブ・ディレクターに就任した。

 ロシア国内の250以上の街で約850店舗を展開する「レトワール」は、「ジョンが帰ってきた(John is back)」と題したプレスリリースの中で今回のガリアーノの就任を誇らしげに発表している。

 22日にはモスクワ郊外で盛大にイベントが開催され、ショーの最後にはオレンジのスモークが上がる中、ガリアーノも数秒間姿を見せた。

 ガリアーノはその後、国営タス通信(Itar-TASS)のインタビューに「これは私にとって素晴らしい機会であり、チャレンジです」と語った。

 「私達が手を組むことで、ロシア人女性のための新しく、刺激的なイベントを開催できると確信しています。美しく、インスピレーションを得られるようなものになるでしょう」

 「クリスチャン ディオール」で15年近く経験を積んだガリアーノは、同世代で最も素晴らしいデザイナーの一人として広く世間に認識されている。しかし人種差別発言以降、社会復帰は困難を極め、公の場に姿を見せることはほとんどなかった。(c)Anais LLOBET