【12月16日 MODE PRESS】デザイナーのポール・スミス(Paul Smith)が自身のブランドと伝統的な英国スタイルとの関係について語った。

 彼はインディペンデント紙(The Independent)に「近頃私は"英国らしさ"というものに対して戸惑いを感じています。もはやそれが存在しているかもわかりません。私の初期のコレクションは、非常に伝統的な英国風スタイルに、少し捻りを加えたものでした。奇抜な色のツイードジャケットや、薄く色のついたチェックのコットンシャツや、コーデュロイのズボンなど。最近では、このようなブリティッシュスタイルを見ることは少なくなりました。現在のサヴィルロー(Savile Row)をブリティッシュファッションと呼べるのか怪しいところです。世界は(インターネットなどの情報網によって)狭くなっていますし、私たちは日々多くの情報を得ています。そんな中でポール・スミスは、72ヶ国でブランドを展開するまでに成長しました。ですから今私たちに求められているのは、ブリティッシュファッションを提供することではなく、”ポール・スミス”としてのファッションを提供していくことなのです」と語った。

 ポールは、1970年に自身の名前を冠したブランドを立ち上げた。英国スタイルを特徴とするブランドとしてスタートしたが、ファッションへのアプローチは、彼の性格そのものが反映されていると語る。「私はとても英国人らしい性格だと思います。堅実で、丁寧で、ユーモアセンスもあります。恐らく自分のデザインする服よりも英国らしい部分があるではないでしょうかね?」と説明した。(c)Bang Showbiz/MODE PRESS