【11月8日 marie claire style】重要な文化遺産を多く抱えるフランスでは、今も国内で様々な修復活動が行われています。シャルトルはパリから電車で1時間ほどのところにある小さな街ですが、その中心にはヨーロッパでも有数の貴重な大聖堂がそびえていて、観光局によれば特に日本人が多く訪れるそうです。

 技術が発達したおかげで歴史の研究も深まり、建築当初の様子も明らかになってきました。非常に由緒ある遺産ですから、シャルトルの大聖堂に関していろいろな伝説がまことしやかに囁かれているものの、その謎のいくつかはすでに解明されています。

 例えば、色の濃い木材でマリアを象った"黒い聖母像"は、長きにわたって世界中のキリスト教徒を惹きつけてきました。霊験あらたかなこの像を一目見ようと、長い間生活を切り詰めて旅行資金を捻出する家族も少なくないようです。また、ユリウス・カエサルが『ガリア戦記』の中で類似した像に言及しているとして、キリスト教が普及する以前から同じ場所にあった像を複製したものだという説を唱える人もいます。これだけでも、この木製の像がいかにミステリアスで魅力的な存在であるかが窺い知れますね。

 しかし、こうした伝説の多くは中世など古くから続く迷信に由来しています。"黒い聖母像"に関しても、修復過程で元は金髪に青い瞳、白い肌を持っていたことが明らかになりました。つまり、経年変化や教会の香炉などで黒ずんでいただけだったのです。文化遺産保護の観点からはクリーニングが必要となりますが、これは観光に大きな影響を与えかねません。

 でも、この像を単なる俗信の一部とみなして歴史の陰に葬り去ってしまうよりは、白であれ黒であれ、実際にシャルトルを訪ねて現物を見に行くことをお薦めします。この聖母像が様々なドラマや議論を巻き起こしてきたのは事実ですし、それは非常に興味深いことで
はありませんか?まさにシャルトルのモナリザです!

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(c)marie claire style/photos: Pauline Darley