【11月8日 marie claire style】1980年、ロンドン、ウェストミンスター生まれ。父親は俳優のサム・ウォーターストン。ニューヨーク大学ティッシュ・スクール・オブ・ジ・アーツで演技を学んだ後、2006年にブライス・ダラス・ハワード監督の短編映画『Orchids』で映画デビュー。07年、ジョージ・クルーニー主演の映画『フィクサー』、14年、ポール・トーマス・アンダーソン監督作『インヒアレント・ヴァイス』で、ホアキン・フェニックス演じる主人公の元恋人役を演じ注目される。その後、15年のダニー・ボイル監督の『スティーブ・ジョブズ』や、「ハリー・ポッター」シリーズ完結から5年を経て、16年に新たに送り出されたシリーズ1作目の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』などで重要な役を演じている。今、世界が注目する女優、キャサリン・ウォーターストンの素顔に迫る。

 身長180cm。すらりと伸びた脚に小顔の、まさにモデル的ルックスだが、キャサリン・ウォーターストンが注目されるようになったのは、ここ2、3年のことだ。

 2015年の『スティーブ・ジョブズ』でジョブズ(マイケル・ファスベンダー)の元恋人役を演じたものの、ブレイクとなったのは翌年の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』。続く17年にはリドリー・スコット監督の『エイリアン: コヴェナント』で事実上の主役に抜擢され、さらにスティーブン・ソダーバーグ監督の『ローガン・ラッキー』に出演した。ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ暴露問題で公開が宙に浮いてしまったが、昨年のトロント国際映画祭でプレミア上映された『The Current War』では、ベネディクト・カンバーバッチと共演している。

 現在、38歳。その年齢で名声を得たのは、本人にしてみれば、「奇妙な気分」だ。「もちろん、嬉しいわよ。自分は幸運だと思うし、感謝しているわ。それが起こったのが今であったことが正しいのかどうかはわからないけれども、無名の時期があったのは、私にとっては有益だった。(仕事にありつけず)奮闘していたとき、誰も私を知らなかったのよ。あの頃は辛かった。今は、お仕事をいっぱいもらえている。でも、いつまた同じ状況になるかわからない。この業界に保証はないのよ」

 実際のところ、ウォーターストンは、ほぼ保証と言っていいものをもらっている。「ファンタスティック・ビースト」シリーズは、「ハリー・ポッター」シリーズの著者J・K・ローリングが映画用に書き下ろしたもので、全5作が予定されているのだ。エディ・レッドメイン演じる主人公ニュートは、「ハリー・ポッター」シリーズに出てくる魔法学校ホグワーツで使用される教科書を書いた人物。ウォーターストン演じるティナは、ニュートにとって重要な存在で、今後、恋のお相手になっていきそうな雰囲気だ。つまり、おそらくは5作目までずっとお呼びがかかるということ。

「子供は、魔法とか不思議なものを、自由に想像できる。そこに戻っていくのは、楽しい経験だったわ。大人だって、その部分を失うべきではない。でも、失ってしまいがちなの。そもそも役者は想像力を人一倍持っているべきなのに。この映画で初めて魔法の杖を持ったとき、奇妙な気がしたもの。堂々と使えるようになると、『私の中にもまだこういう部分があったんだ。子供心が』と、少しほっとしたわ」

 CGを使った撮影は、1作目と『エイリアン:コヴェナント』でかなり慣れた。11月に公開となるシリーズ最新作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』では、そういうシーンも、もはやお手の物だったようである。

「CGだけど、撮影現場には何かがあるのよ。ひとつのビーストを3人がかりで動かしていたり、とても背の高いスタントマンがビーストを演じていたり。パペットを操る人はとても上手いしね。本当に何もないところで演技をする、という状況は、意外にも少ないの。スコット監督もそうだったけれど、この作品のデイビッド・イェーツ監督も、実際にそこに何かがある方が役者の演技のためにいいと理解しているのよね。現場は、リアルであればあるほどいい」

 今年はほかに、春のトライベッカ映画祭でお披露目された『State Like Sleep』や、秋のトロント映画祭でプレミア上映された『Mid90s』が公開。来年2月には、エスペン・サンドペリ監督のSF映画『Amundsen』も北米公開される。だが、今後も彼女のキャリアにおいて「ファンタスティック・ビースト」シリーズのティナが代表的な役になっていくのは確実だ。彼女自身も、この役を心から愛している。

「ジョー(J・K・ローリング)は、『本当は言うべきではないのでしょうけど』と言いつつ、話の続きを教えてくれるの。なぜ『本当は言っちゃいけない』のかわからないけれど(笑)。書いた本人がいいと思うなら、いいはずよね。それでも彼女はちょっと離れたところに私を呼んで、ささやくように話すのよ。それはすごく心がときめく瞬間」

 そのときめきを共有するためにも、この最新作を見逃してはいけない。

■映画情報
・『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』
11月23日(金・祝)3D/4D/IMAX®同時公開

■関連情報
・ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 公式HP:wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts
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(c)marie claire style/text: Yuki Saruwatari