【5月31日 marie claire style】芸術祭と呼ばれるものが日本には星の数ほどありますが、元祖・地域芸術祭は、3年に1度開催され今年で7回目を迎える「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」です。

 東京23区よりも広い土地に、世界中のアーティストの様々な作品が点在しています。森、山、川、田んぼ、畑、空き家、小学校・・・いたるところにアートが在る。なんだかアートに導かれて、里山を巡っているような気持ちになり、風や木漏れ日、鳥の声や雲の流れいく姿に、心がすーっとなだらかになっていくような感じがします。

 最初の作品が出来たのが2000年。今日までの18年間、まるで住人のようにずっと居座り続けているアートもあります。この芸術祭のモットーは「ここでしか出来ないアート体験を」ということだと思います。

 例えば、廃校になった小学校を使った『絵本と木の実の美術館』。この小学校の最後の生徒だった3人を主人公にした物語を、体験型の絵本のような空間にしました。

 農作業をする人々をモチーフにした『棚田』。この作品の舞台となった棚田の持ち主は高齢のため、ここを手放そうと思っていたそうなのですが、世界中からこの作品を見るために人々がやってくるのを見て、もう一度頑張ることにしたそうです。

 心が元気になる美味しいごはん、豊かな自然。冬は豪雪で、過疎化が進む厳しい場所です。その中で暮らす地元の人々の優しさと強さ。そういうものに出会えるチャンスをくれるから、毎回ここへ旅をしたくなるのです。

■Recommend/大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ2018
会期:7月29日(日)~ 9月17日(月)
会場:越後妻有地域 (新潟県十日町市、津南町) 760k㎡
お問い合わせ先:025-757-2637
公式HP:www.echigo-tsumari.jp/triennale2018

■プロフィール
前田エマ(Emma Maeda)
1992年生まれ。東京造形大学卒業。オーストリアウィーン芸術アカデミーに留学経験を持ち、在学中より、モノづくりという観点から、雑誌のディレクション、ショーやイベント、ファッションブランドのモデルをつとめる。ほかにもエッセイ、写真、ペインティング、朗読、ナレーションなど、分野にとらわれない様々な活動が注目を集めている。Now Fashion Agency所属。

■関連情報
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(c)marie claire style/selection, text, photo: Emma Maeda