【3月29日 AFP】英ファッションデザイナー、ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)は28日、「ステラ マッカートニー」の株の50%を保有する高級ブランドグループ「ケリング(KERING)」からその株を買い取り独立することを双方による声明で発表した。

 マッカートニーと「ケリング」の共同声明によると、「『ケリング』が保有する、『ステラ マッカートニー』の株式50%をステラ・マッカートニーに売却することで合意した。これにより同ブランドの独占的保有者となる」ことが決まった。

「グッチ(GUCCI)」などのブランドを傘下に持つ「ケリング」と17年間パートナーシップを組んでいた、元ビートルズ(The Beatles)のポール・マッカートニー(Paul McCartney)の娘としても知られるマッカートニーは、「私の名を冠する会社の全権を握る最適な時」だと話した。

 金融細目は明かされなかったが、株式の買戻し期限は3月31日だった。「この機会は私にとって重大な決断です。この17年間一緒にすべてを共に築き上げてきた、フランソワ=アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)会長兼CEOとその家族、『ケリング』グループの皆さんに感謝します」とマッカートニーは語った。

 声明では、「混乱を最小限に抑え、市場においてのブランドの活力を失わないよう、スムーズな移行を行う」ために両社は今後も協力していくとした。またマッカートニーは今後も、女性に対する暴力防止と女性の生活向上運動に熱心な「ケリング」の経営役員会のメンバーとして続投する。

「『ケリング』とステラ・マッカートニーは今後も持続可能なファッションのフィールドにおいて、密接に連携していく」と声明でつづった。

 ピノーCEOは、「ステラが次のステージに進む最適な時。『ケリング』とステラ・マッカートニーが2001年から共に成し遂げたことをとても誇りに思う」と締めくくった。(c)AFP