【12月14日 marie claire style】木立に囲まれた在日フランス大使館のモダンな建物は、天現寺の奥の高台にある。2009年に完成した新庁舎は、自然を取り入れて、日仏のエスプリを混在させたものだという。赴任してまだ間もないというローラン・ピック新大使の執務室の窓からも、幾本もの喬木がみえていた。

 普段は映画やファッション関係のインタビューが多いこのページで、今回は駐日フランス大使にお会いすることになった。

─これまで日本にいらしたことは?
「ええ、もう数え切れないくらい何度もきています。プライベートでもきたし、バカンスでもきている。もともと旅が好きなのです。それもアジアがいいですね。仕事でもきましたよ。2016年に広島で開催されたG7外相会合にも」

─日本では、どんなことをされたのが印象深かったですか。
「たとえば数年前に新年の一般参賀を、皆さんと同じように並んで、ずっと待って、やっと皇族の方々がバルコニーに並ばれた姿をみたことです。皆さんに日の丸が配られて、それを振りました。その日の丸は思い出に今もパリの自宅にとってありますよ」

─赴任された大使は、皇居へ挨拶にいかれるとか。
「明日いきます。前任地はオランダだったのですが、その時は馬車で宮殿に向かったものです」

─明日も馬車ですか。
「いいえ、車です」

─これから日本でおやりになりたい抱負など、きかせていただけますか。
「日仏の関係は、とても幅広く、経済面だけでなく、その文化交流の面でも、これまで積み上げてきたものがありますが、演劇、音楽、モード、デザインなど、今後一層深めていきたいと考えています。
それからフランスは福島の被災地を支援していて、ル・マンのレースに今春、福島を含む東北の学生さんたちを招待しました。こうした活動も続けていきます」

─読者に薦めたい本は?
「クローデルの作品を読んでほしい」

 母国フランスでは、エマニュエル・マクロン大統領の新政権が、明るい兆しをみせている。ヨーロッパ問題のエキスパートとして知られるピック大使の就任で、日仏の距離も、また一段と縮まるに違いない。

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(c)marie claire style/text: Kasumiko Murakami/photo: WATARU YONEDA