【10月26日 marie claire style】パリからRER(高速地下鉄)で東方数十キロに位置するセーヌ=エ=マルヌ県にある、長い砂利道の先に現れる雄大な「フェリエール城」は、ある映画のシーンを鮮明に思い起こさせてくれます。この格子、この典型的な建築、この路地をどこかで見かけたことがないでしょうか? そう、それは間違いなくあのスタンリー・キューブリック監督の遺作『アイズ ワイドシャット』(1999年製作)に出てくるお城にそっくりなのです!

 実際、フェリエール城で1972年に行われたシュールレアリスムのオカルトパーティーからインスパイアされたと監督が証言していて、映画の中の仮面舞踏会のシーンで再現されています。しかしキューブリック監督だけがこのフェリエール城の奇妙な魅力の虜になったのではありません。何とあのビヨンセが2つのミュージッククリップの撮影場所として使用し(「Partition」の中でも!)、この魅惑的な城の退廃的なパーティーの歴史が今日のアーティスト達をも魅了しているのです。

 このフェリエール城の歴史は遡ること第二帝政時代、裕福なロスチャイルド家によって建てられ、1862年にはナポレオン3世が訪れ式典が執り行われました。ネオルネッサンス様式のファサードと壮大な階段はロンドンのクリスタル・パレスのレプリカとして設計されました。この城は当時のフランス建築と一線を画す英国式の要素が様々にちりばめられ、19世紀の英国貴族の館に近いと言えます(あのTVドラマ「ダウントン・アビー」の館にも似ています!)。そのシンメトリックで高いファサード、目の前に広がる庭園は息を吞むほど美しい眺めです。フェリエール城は映画のような美しい建造物ですが、さらに内装はロスチャイルド家の財力を存分に発揮した豪華絢爛な造りになっています。

 今日、城は文化財登録され、2015年からは全く新しい冒険も始めました。何とフレンチシェフを育成するための料理学校やレストランを開設し、様々なイベントに対応できるよう改装され、さらなる魅力を放っているのです。

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(c)marie claire style/photos: 107rivoli, Pauline Darley