【7月27日 marie claire style】1940年代、グラマラスな女優を象徴するようなリタ・ヘイワースやラナ・ターナーのいた時代は、ハリウッド映画の黄金期でもあった。その当時のファッションは、豪華さや煌びやかさにおいても群を抜いていた。

 英国の靴やバッグの高級ブランドとして知られる「シャーロット オリンピア」を創設したシャーロット・オリンピア・デラールも、少女時代からハリウッド映画の衣装に心を奪われていたという。そのせいか彼女のデザインする靴やバッグには、ハリウッド・インスピレーションにあふれていて、テイラー・スウィフトをはじめ、多くの国際的セレブの贔屓ブランドといわれている。

 来日したシャーロットとは、浜離宮の芳梅亭という風情のある東屋で会うことになった。長く波打つ髪に黒いドレス、自分がデザインした猫のフラット・シューズを履いたグラマラスなデザイナー本人の姿からして、まるで当時の映像スクリーンから抜け出してきた女優のようだった。

「子供の頃から、映画雑誌をみるのが好きでした。40年代、50年代のハリウッド女優とか、彼女たちが着ているものに夢中でした。最近は40年代の暗黒映画にインスパイアされています。とりわけリタ・ヘイワースやバーバラ・スタンウィックに。時代背景を反映して、不安に満ちたところがいいですね。『深夜の告白』は印象深い映画でした」

 モデルとして活躍していた彼女の母親が、娘をいつも仕事場に連れていっていたので、幼い頃からファッション・ショーをみて育ったという。デザイナーになるにはもってこいの環境だったのだ。

「私の2017年秋冬のロンドン・コレクションを発表した会場は、カーゾン・メイフェア・シネマだったのですが、殺人事件がテーマということで、床には白いチョークで遺体の跡が描かれていたのです」といいながら、悪戯っぽく目が笑っていた。シネフィルのテーマだけでなく、犬や猫や狐といった動物をテーマにした新しいジャンルも次々に生まれ、セルフリッジズ、伊勢丹といったデパートなど、年々各都市に店舗を増やしている。9年前にブランドを立ち上げ、そこまで成功させたのだから彼女の努力には脱帽してしまう。

 夫と3人の息子たちとの今回の来日は、まったくのプライベートな花見旅行だという。作品から受ける優雅な私生活が垣間みえるようだ。

■関連情報
スペシャルインタビューの特集ページはこちら
【無料ダウンロード】marie claire style PDFマガジンをチェック!
(c)marie claire style/text: Kasumiko Murakami