【6月22日 MODE PRESS WATCH】「プラダ(PRADA)」は、広告キャンペーン「365」の新たなチャプターとして、2017年秋冬メンズコレクションのシリーズを発表した。現代映画界に残る数少ない「オトゥール(Auteur:映画作家)」にフィーチャーし、スペイン人のペドロ・アルモドバル(Pedro Almodóvar)監督を主役に据えストーリーを展開する。

 シーズンを通して多次元的な世界を複数のストーリーを通して表現する、同ブランドが取り組むファッションキャンペーンの新たなアプローチとしてスタートした広告キャンペーン「365」。撮影はベルギー出身のフォトグラファー、ウィリー・ヴァンデルペール(Willy Vanderperre)が手掛けている。新たに展開する2017年秋冬メンズコレクションの広告キャンペーンは、ペドロ・アルモドバル監督をモデルとして起用。「オール・アバウト・マイ・マザー」や「ボルベール〈帰郷〉」で全世界に評価されるスペイン映画を作り上げたことで知られ、創造性、独特の美学、独自の視点でカルト的人気を博している。リアリティが特徴のアルモドバルの作品は、カラーに満ち、大げさで明らかに人工的。その徹底した構想によって、完全なる“想像の世界”という独特の真実を作り上げ、そして観るものに、想像をまるで“真実”として映し出していく。

 2017年秋冬コレクションのショー会場で撮影されたヴィジュアルは、架空映画のスチール写真のようにそれぞれのバックストーリーとなる物語が秘められている。アルモドバルの俳優としての過去の経験を生かして“架空のアルモドバル”を創り出し、「プラダ」の世界と共通するクリエイティブなこだわりと強力なヴィジョンを感じさせる。遊び心たっぷりに映画監督を演じる姿は、カメラの前で不安げに立つところを不意に捉えられたかのようだ。各イメージのセットは親密で家庭的ながら、ショー会場であることが明らかになるにつれ、知覚が急作動し、感覚がかき乱されていく――。これは彼自身のポートレートなのか、それとも役柄なのかという疑問さえも抱かせる、「アルモドバル的」世界感が印象的なヴィジュアル。カラフルでありながら、どこか懐かしいぬくもりを感じさせる「プラダ」らしいキャンペーンに注目して。

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プラダ ジャパンカスタマーリレーションズ/0120-559-914

■関連情報
・プラダ 公式HP:www.prada.com
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