【5月19日 MODE PRESS WATCH】アメリカの女性舞踊家ロイ・フラー(Loie Fuller)の半生を描いた映画「ザ・ダンサー」が、6月3日より日本公開される。記事全文へ

【5月19日 MODE PRESS WATCH】アメリカの女性舞踊家ロイ・フラー(Loie Fuller)の半生を描いた映画「ザ・ダンサー」が、6月3日より日本公開される。写真家のステファニー・ディ・ジュースト(Stephanie Di Giusto)が監督を務め、伝記をもとに映画化した。

 ロイ・フラーは19世紀ベル・エポックに活躍した伝説的ダンサー。白い布を身にまとい、それを鳥の羽ばたきのように操りながら踊るスタイルを編み出した。また当時は画期的な試みだった舞台照明をダンスに取り入れ、モダンダンスの基盤を築いた。ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec)やロダン(Auguste-René Rodin)、コクトー(Jean Cocteau)など彼女を敬愛したアーティストは数多い。

 ストーリーは、女優を夢見ていたロイ・フラーがあるとき偶然舞台で踊り、初めて喝采を浴びるところから始まる。ロイの才能を見抜いたルイ・ドルセー伯爵の力を借り、パリ・オペラ座で踊る夢を叶えるために、ひとりパリへと旅立つ。パリでは、輝くばかりの才能を放つイサドラ・ダンカン(Isadora Duncan)を共演者に抜擢し、準備を進めるロイ。そんな彼女に思わぬ試練と裏切りが待っていた──

 フラーが支援した後輩ダンサー、イサドラ・ダンカンとの複雑な関係性も映画の見どころの一つだ。ロイ役はマドンナ(Madonna)のショートフィルムにも出演し、ファッション界からも熱い注目を浴びるミュージシャンのソーコ(Soko)が熱演。イサドラ・ダンカン役に、ジョニー・デップ(Johnny Depp)とヴァネッサ・パラディ(Vanessa Paradis)の17歳の娘、リリーローズ・デップ(Lily-Rose Depp)。ロイを愛したルイ役には、フランスを代表する人気俳優ギャスパー・ウリエル(Gaspard Ulliel)を起用した。

 女性によるダンスが卑しいものとされた時代に、夢を実現するために闘った二人のダンサー。パリ・オペラ座での撮影も敢行され、第42回セザール賞衣装デザイナー賞を受賞したコスチュームも必見だ。この話題作を見に、ぜひ劇場に足を運んでみて。

■作品概要
・ザ・ダンサー(原題:La Danseuse)
監督:ステファニー・ディ・ジュースト
出演:ソーコ、リリーローズ・デップ、ギャスパー・ウリエル
2016年、フランス・ベルギー、仏語・英語、108分
公開:6月3日(土)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマほか全国公開

■関連情報
・ザ・ダンサー 公式トレイラー:https://youtu.be/sOeWCwxV4mo
(c)MODE PRESS

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