【5月28日 marie claire style】2015-16年秋冬パリ・コレクションは、エフォートレスでありながらセンシュアルで力強いスタイルが目立った。ミラノと同じく、70年代スタイルが大きなトレンド。ファーやレースでラグジュアリーなムードを醸し出しながら、現代女性のためのモダンなリアルクローズを提案した。

 ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)による「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は“Exploration(=探検)”をキーワードに、タイムレスな魅力溢れるアーバンスタイルを提案。70年代ムードを薫らせながら、ミニドレスやミニスカートで未来へ颯爽と踏み出す女性たちの姿を描き出した。

 ラフ・シモンズ(Raf Simons)の「ディオール(Dior)」は、アニマルプリントに独自の解釈をプラス。カラフルで抽象的なプリントを用いた、パワフルなコートやドレスを並べた。

 毎シーズン壮大なセットが話題になる「シャネル(CHANEL)」の会場には、1日限りのブラッスリーが出現。ツイードやモヘアなど様々な素材や柄を組み合わせた、軽快でフェミニンなワードローブでゲストを魅了した。

 ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)を迎え2シーズン目の「ロエベ(LOEWE)」は、“サイエンス”をテーマに、80年代をモダンに解釈したスタイルを発表。薄手のレザートップスやワイドパンツなど、ラグジュアリーかつ実用性溢れるアイテムが新鮮だ。

 フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)が手掛ける「セリーヌ(CELINE)」はカラーブロッキングや動物モチーフのプリントを取り入れながら、独自のグラマラスを追求。「ステラ マッカートニー(Stella McCartney)」はゆったりと流れるようなシルエットで、リラックス感のなかのセンシュアリティを追求した。

 老舗メゾンを引き継いだ新デザイナーたちも、パリに新たな風を吹きこんだ。今季がデビューとなるナデージュ・ヴァネ=シビュルスキー(Nadege Vanhee-Cybulski)による「エルメス(HERMES)」がテーマに掲げたのは、メゾンのルーツである“乗馬のスピリット”。上質なレザーとシルクの組み合わせなど、ひねりを加えたリュクスな提案が秀逸だった。一方、ギョーム・アンリ(Guillaume Henry)による新生「ニナ リッチ(NINA RICCI)」は、大人の女性のための優美でエフォートレスなワードローブを披露。繊細なレースで、官能性を添えた。

 エキゾティックなエッセンスも心に残った。「ランバン(LANVIN)」は、デザイナーのアルベール・エルバス(Alber Elbaz)の出身地モロッコの民族衣装にインスパイアされた、力強く華やかな色と柄で魅せた。「ドリス ヴァン ノッテン(Dries Van Noten)」もアジアのエッセンスをプリントや素材で取り入れた。

 自分らしさを謳歌し、センシュアリティを自由に操る、パワフルだけど肩ひじ張らない─そんな現代女性のためのワードローブがパリのランウェイに溢れていた。(文・田居克人/『marie claire style』編集長)

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(c)marie claire style/photos: Imaxtree