【3月30日 MODE PRESS】米誌ヴォーグ(Vogue)の編集長であり、同誌出版元のコンデナスト(Conde Nast)のアーティスティック・ディレクターも務めるアナ・ウィンター(Anna Wintour)は、誰でも一生に一度は挫折を味わうべきだという考えを明らかにした。

 アナは1975年に、当時ジュニアファッションエディターとして勤務していた米誌『ハーパース・バザー(Harper's Bazaar)』から解雇されたが、今では誰もが憧れる仕事の一つでもある、ファッション誌の編集長という座を手にしている。

「誰でもキャリアのうち少なくとも一回くらいは失業も経験しておくべきです、完璧なんてあり得ないんですから」とアナ。「挫折を知ることは大事です。それこそ生きる上での現実であり、醍醐味というものです」

 失業後、『ニューヨーク(New York)』誌や『ハウス&ガーデン(House & Garden)』誌、英版『ヴォーグ』を渡り歩いたアナは、1988年に米版『ヴォーグ』の編集長に就任した。

 さらにアナは、「自信がある」ように見せることの重要さを強調。時には自信がある「ふりをする」ことも必要だと説いている。

 アラステア・キャンベル(Alastair Campbell)の新しい著作「Winners: And How They Succeed」の中でアナはこう語っている。「自信がなくてもあるふりをするんです、その方が周りにはっきり伝わります。大半の人は装っているものですよ。私は決断が早いだけです。その方が自分のために働いてくれている人々も助かると思いますよ。今の時代はとにかく直感とスピード、機敏な対応が重要です」

 元夫デヴィッド・シャファー(David Shaffer)との間にチャールズ(Charles Shaffer)とビー(Bee Shaffer)という2人の子どもを持つ母親でもあるアナは、成功の鍵は上手に責任を振り分けることにあるとしている。「人は責任を負っている時の方がしっかり働けるんです」(c)Bang Showbiz/MODE PRESS