米アラバマ州の上院補選、民主候補が勝利 トランプ政権の議会運営に暗雲

12月13日 17:23


米アラバマ州バーミンガムのホテルで、支持者らに手を振るダグ・ジョーンズ氏(2017年12月12日撮影)。(c)Justin Sullivan/Getty Images/AFP


【12月13日 AFP】(更新、写真追加)米南部アラバマ州で12日、連邦議会上院の補欠選挙が行われ、民主党候補のダグ・ジョーンズ(Doug Jones)氏が共和党候補のロイ・ムーア(Roy Moore)氏に勝利した。同州は共和党の地盤だがムーア氏は性的不品行疑惑を払拭(ふっしょく)することができず、同氏を支援していたドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領にとって重大な痛手となる。

 今回の選挙は2017年に米国で行われた選挙の中で最も激しい争いとなり、強固な保守地盤であるアラバマ州で民主党が勝利したことはトランプ氏にとっては大きな打撃となる。

 米CNNなどが報じたところによると、開票率94%時点で元検事のジョーンズ氏の得票率は49.6%で、ムーア氏は48.7%となっている。

 ジョーンズ氏は同州バーミンガム(Birmingham)で支持者らから祝福の歓声が湧き上がった直後に、「ありがとう、アラバマ!!」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 アラバマ州最高裁元長官のムーア氏が敗れたことで、連邦議会上院(定数100)で共和党の議席は51席へと減少する。

 共和党議員にとっては屈辱的な敗北で、トランプ氏の法案を議会で通過させることが困難となり、また極めて重要な2018年の中間選挙を控えて責任を問われる立場となるのは必至だ。

 ジョーンズ氏の勝利を受け、トランプ氏はツイッター(Twitter)に祝福するメッセージを投稿。「厳しい戦いに勝利したダグ・ジョーンズ氏、おめでとう」「勝利は勝利だ」などと述べた一方で、「これで終わりではない!」とも強調した。(c)AFP