米空軍のパイロット不足で大統領令、最大1000人の現役復帰認める

10月21日 16:43


米メリーランド州のアンドリューズ空軍基地で開催された航空ショーで、展示飛行を行う米軍のステルス戦闘機「F22 ラプター」(2017年9月16日撮影、資料写真)。(c)AFP/Andrew CABALLERO-REYNOLDS


【10月21日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、空軍のパイロット不足対策として、パイロット1000人の現役復帰を認める大統領令に署名した。国防総省が20日、明らかにした。

 パイロットはより好待遇な民間航空会社に引き抜かれることが多く、空軍は長年にわたりパイロットの確保に苦慮していると訴えてきた。さらに、長期にわたる海外派遣の負担もパイロットが除隊を選ぶ一因となっている。

 これまで、空軍が復隊できるパイロットの人数は25人に制限されていた。

 国防総省のゲイリー・ロス(Gary Ross)報道官は声明の中で、国防長官は空軍長官に3年間を限度として最大1000人のパイロットを現役復帰させる権限を持たせる見通しだと述べ、「パイロットの供給不足は、これから何年にもわたって政府と民間航空会社にあらゆる面で悪影響を及ぼしかねない国家レベルの課題だ」と指摘した。

 スティーブン・ウィルソン(Stephen Wilson)空軍副参謀総長は今年、議会に対し空軍はパイロット1555人、航空整備士3400人が不足していると報告していた。

 空軍は既にパイロットの手当を増額するなどの対策を取り、パイロット不足の解決策を見いだすために民間航空会社とも接触している。(c)AFP